「JR中央線」はどの区間で儲かっているのか JR東日本・北海道の路線営業係数を独自試算

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算出の結果、首都圏の路線では他の地域に比べて良好な営業係数を記録していることが改めて判明した。一方で、首都圏以外の地域でも篠ノ井線塩尻-松本間では営業利益を計上している点に注目したい。13・3キロという短い営業キロの区間で松本という都市近郊の通勤輸送、そして新宿-松本間や名古屋-長野間を結ぶ多数の特急列車が運転されている点が営業利益を生み出す原動力となったのであろう。

営業利益にあと一歩の路線多い

ほかにも、信越線篠ノ井-長野間の105・8、東北線白石-仙台間の108・4、田沢湖線の111・4や奥羽線秋田-追分間の112・7、仙石線の115・1、仙山線仙台-愛子間の115・6など営業利益の計上まであと一歩という路線、区間が地方に多い点も心強い。このような結果を見ると、鉄道とは改めて都市圏内の通勤輸送か都市間を結ぶ輸送にその能力を遺憾なく発揮する乗り物であることがわかる。

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