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辺野古住民「民意無視の判決」 普天間周辺も「喜べない」―代執行訴訟

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沖縄県庁前で開かれた集会で気勢を上げる参加者ら=20日午後、那覇市

沖縄県庁前で開かれた集会で気勢を上げる参加者ら=20日午後、那覇市

 資材が搬入されている米軍キャンプシュワブのゲート前では、判決言い渡し後も反対派がダンプカーやトレーラーの前で座り込みを続けた。「埋め立てはやめろ」「代執行を許さない」とシュプレヒコールを上げて車列の進入を阻んだが、県警機動隊が強制的に退去させた。那覇市から参加したという親盛節子さん(71)は「判決は情けないし腹が立つ。今後も抗議活動を続けていく」と怒りをあらわにした。

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 名護市辺野古の50代男性は「(判決は)予想通り。残念だが仕方ない」と言葉少な。無職男性(75)は「県民投票で示された民意を無視した判決だ。裁判官には県民の思いを想像してほしかった」と悔しさをにじませた。無職の70代女性は「反対とも賛成とも言えないが、とにかく私が生きているうちに解決してほしい。孫に引き継がせたくはない」と語気を強めた。

 宜野湾市の普天間飛行場では、この日も米軍機が離着陸を繰り返し、付近の住宅街にはごう音が響いた。同市で2人の子どもを育てる女性(37)は「騒音や墜落への不安などに日常苦しんでいるからこそ、同じ県内への移設を『良かった』とは喜べない」と複雑な心境を明かした。福祉サービス業の男性(71)は「普天間飛行場の閉鎖のためにはやむを得ない」としつつ、「基地が県内でたらい回しにされるだけ。代執行という国のやり方は勝手だ」と憤った。

 市民団体などで構成する「オール沖縄会議」は判決を受けて那覇市内で集会を開き、約200人が集まった。糸数慶子共同代表は「決して諦めることなく、沖縄の民意の実現を求めて声を上げていこう」と呼び掛けた。

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