ドイツ戦での勝ち点「3」へ…森保監督、苦渋の「試合4日前から非公開練習」
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FIFAワールドカップ(W杯)カタール大会開幕前、最後の強化試合だった17日のカナダ戦翌日、多くの選手が休養にあてる中、日本代表の森保監督がドーハの練習拠点で取材に応じた。質疑応答が一段落した後、「お伝えしたいことがあります」と言いづらそうに口を開いた。「戦術練習も始まるので、あしたから冒頭を除いて非公開練習にしたいと思います」。試合の4日前からの非公開は、森保ジャパンでは異例のことだ。
かねて「できるだけ練習を皆さんに見てもらいたい」と話し、通例の2日前からの非公開も申し訳なさそうにしていた。「広島監督時代は非公開にしたことはなかった」。多くの情報を提供して記事や報道を増やし、チーム、そしてサッカー界全体への興味関心を高めたいという思いだった。
「過去を受け継ぎ、未来につなげる」。代表監督に就任して以来、繰り返してきた言葉だ。過去2度のW杯で日本代表を指揮した岡田武史氏には直接何度も当時の話を聞き、ブラジル大会で監督だったザッケローニ氏や、ロシア大会の直前まで監督を務めたハリルホジッチ氏の戦い方も振り返った。自身も前回大会では西野朗監督の下でコーチに入り、激闘を間近で見届けた。
W杯初戦の4日前から非公開にするのは、西野氏と同じ。一致したのは偶然かもしれないが、グループリーグを突破した成功体験を踏襲したとしても不思議はない。ケガ人が徐々に復帰しており、チームのムードは決して悪くない。初戦で4年前と同じ勝ち点3をもぎ取る準備は、着々と進んでいる。(ドーハ 星聡)