マクロン仏大統領、農家のデモ隊と2時間議論で「うそつき」と罵声浴びる…欧州各地で抗議行動広がる

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 【パリ=梁田真樹子】欧州各地で物価高騰や農産物の価格低迷などを背景にした農家の抗議行動が広がっている。欧州連合(EU)による規制や、ロシアによる侵略を受けるウクライナからの安価な穀物流入など、国・地域ごとに事情は異なる。フランスのマクロン大統領はデモ隊への対応のため、24日にオンラインで行われた先進7か国(G7)首脳会議を欠席した。

24日、パリ郊外で開かれた大規模農業見本市に押しかけて警察官ともみ合いになる農家=AP
24日、パリ郊外で開かれた大規模農業見本市に押しかけて警察官ともみ合いになる農家=AP

 マクロン氏が24日、視察に訪れたパリ郊外の大規模農業見本市の会場には農家のデモ隊が押し寄せていた。デモ隊は警官隊と衝突し、約2時間にわたって議論したマクロン氏に「うそつき」などと罵声も浴びせた。

 フランスでは1月中旬から抗議行動が各地で始まっている。「農産物の価格が低く抑えられている」「エネルギー価格が上昇する中、政府の補助が不足している」などと訴え、トラクターによる幹線道路の封鎖が相次いだ。

24日、パリで開かれた大規模農業見本市に押しかけた農家とにらみ合う警察官=AP
24日、パリで開かれた大規模農業見本市に押しかけた農家とにらみ合う警察官=AP

 EU本部のあるベルギーの首都ブリュッセルでは、2月上旬のEU首脳会議に合わせてデモ隊のトラクターが幹線道路をふさいだ。スペインやイタリアなどでも、同様のデモが繰り広げられている。

 関税免除などEUのウクライナ支援策で打撃を受けているとしてポーランドでは20日、農家が国境の一部を封鎖した。ロイター通信によると、22日にはチェコやスロバキアでもデモがあった。

 欧州各国の首脳やEUは、不満解消に向けて農家への補助金拡充や規制緩和などを提案しているものの、事態打開は見通せていない。

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