イスラエルとの国交正常化合意の破棄を モロッコで大規模デモ
2024年04月08日17時09分
【カサブランカAFP=時事】モロッコの商都カサブランカで5日夜、イスラエルとの国交正常化とパレスチナ自治区ガザ地区での「虐殺」に抗議するデモが行われ、大勢が参加した。(写真は、モロッコの商都カサブランカで行われた親パレスチナデモ)
参加者は、「国交正常化はでっち上げだ!」「占領はやめろ!」とシュプレヒコールを上げた。
モロッコは2020年、米国が仲介した「アブラハム合意」に基づき、アラブ首長国連邦(UAE)やバーレーンと共にイスラエルとの国交を正常化。合意の一環として、係争地西サハラに対するモロッコの主権を米国に承認された。
しかし、昨年10月7日にイスラエルとイスラム組織ハマスの戦闘が始まって以来、モロッコではイスラエルとの国交正常化の撤回を求める大規模デモが起きている。
デモの主催者はAFPに対し、「イスラエルがパレスチナ人に対して行っている野蛮な虐殺、ガザでの破壊、そしてアラブ諸国の沈黙に『ノー』を突き付けるために来た」と語った。
デモに参加した弁護士は、「アラブ諸国とイスラエルの国交正常化は、イスラエルによる民間人殺害を認めているのと同じだ」と訴えた。
モロッコ政府は、イスラエルがハマスとの戦いで「明らかに国際法の規定に違反している」と公式に非難しているが、イスラエルと断交する意向は一切示していない。【翻訳編集AFPBBNews】
〔AFP=時事〕