私の闇の奥

藤永茂訳コンラッド著『闇の奥』の解説から始まりました

ONE STATE SOLUTION

2024-01-04 21:18:43 | 日記
 パレスチナ問題の解決は、イスラエルのユダヤ人と先住民のパレスチナ人が一緒に暮らす一つの国土が出来ることしかないと私は思います。その状態が出現しなければ、人間、あるいは人類の未来には絶望があるのみです。根源的な悪(Radical Evil)に人間世界の支配を許すということですから。
 先頃、悪の顕現を伝えるニュースに接しました:


その中にIDF(Israel Defense Forces, イスラエル防衛軍) がイスラエルで兵士や人々に配布しているT-シャツの絵柄が示されています。ご覧下さい。妊娠したパレスチナ女性のふくらんだお腹に銃の焦点十字(クロスヘア)が定められていて、 その下に 1 SHOT 2 KILLS と書かれています。「一発の銃弾で母親と赤ん坊の二人を殺せ」、これがイスラエルの兵士と民衆に対するメッセージです。




このT-シャツの絵柄について次の説明がついています:
「The Israeli Defense Forces hand out t-shirts that say, “one shot, two kills,” and they show a pregnant Palestinian woman with a target on her belly. They are proud of killing children. Ayelet Shaked, the former Justice Minister, is notorious for calling for the mass murder of Palestinian children. She called them “little snakes.” And she said Israel should also kill their mothers. So there is something deep in the Israeli psyche that is twisted, mentally ill. They hate Palestinian children and want to kill them.」

 これが今のイスラエルであるならば、この国は消滅しなければなりません。パレスチナの土地に遥かな昔から住んでいる先住民パレスチナ人とその土地に流れ着いたユダヤ人が一緒に住む一つの国が、一つの土地が出来なければなりません。五十年かかるか百年かかるか、実現には長い年月が必要でしょう。これは賭けではありません。もしこれが出来ないのであれば、人類は存在するに値しません。滅亡がその運命であって然るべきです。

藤永茂(2024年1月4日)

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3 コメント

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残虐きわまりないイスラエル (山椒魚)
2024-01-05 21:17:26
イスラエルがガザで行っていることは文字通りジェノサイドだと思います。南アフリカが国際刑事裁判所に提訴したそうですがこの是のサイドをやめさせることはできるでしょうか。イスラエルは病院や医師までも殺害の対象にしていて,それを誇らしげにていじしています。アメリカも之を支持していて,ハーバード大学でも反ユダヤ主義の者に対する粛正が行われているそうです。藤永先生は「アメリカインデアン悲史」で白人がアメリカ大陸の先住民族に行ったゼノサイドについて書かれていますが,イスラエルの行為をアメリカが公然と支持し武器を提供しているのを見ると,白人という人種の中には,こうした残虐性が本質的にビルトインされているのではないかと感じられます。
 だれかこの残虐な行いをやめさせてくれるひとはいないのでしょうか。
戦争に善悪が持ち込まれて (名無しの整備士)
2024-01-10 23:42:25
作家の塩野七生は、古代ローマの繫栄の要因を、敗者を同化するその寛容さに求めています。そして衰退の一因に、国家がキリスト教という一神教に乗っ取られたことを挙げています。2000年前、あるいは、死後の世界が重要な人たちの価値観を理解することは、日本人にとっては容易ではありません。
ご無沙汰しております (近藤英一郎)
2024-01-20 17:33:18
私も、一国家解決案だけが唯一の解決だと思うのです。それが可能になるにはシオニスト=イスラエルは消滅しなければなりません。いま衆目監視の中で、真っ昼間から行われているガザでの悲惨、無慈悲なジェノサイドを支持するのは西側の植民地主義、入植主義の大国のみです。ガザは西側の人権だの人道だのという御託、詭弁と偽善の仮面を見事に剥ぎ取りました。西洋はいまだに人種差別しか出来ない驕り高ぶった人々の地域です。南アに続いて、インドネシアもイスラエルをICJに提訴するとか。
先生の以前のブログで読ませていただいたコンゴの歴史などが脳裏に浮かびます。

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