王座奪還へ、なでしこ支援 サッカー女子W杯、山形市出身の大沼さんが日本代表に帯同

2023/7/12 12:08
ボールの空気圧を調整するキットマネージャー大沼希さん。なでしこジャパンの一員として選手を支える(日本サッカー協会提供)

 オーストラリアやニュージーランドで開催されるサッカー女子ワールドカップ(W杯)の日本代表「なでしこジャパン」に、山形市出身の大沼希さん(27)がキットマネージャーとして帯同する。女子日本代表は2011年に優勝しており、今回も頂点を目指す。22日の初戦を前に、大沼さんは「勝つ喜びを分かち合えるよう、自分の仕事を全うする」と意気込んでいる。

 大沼さんは小学生からサッカーに打ち込み、山形南高などで競技を続ける中、愛用していたスポーツ用品メーカーへの就職を志すようになった。東北学院大(仙台市)を卒業後の2019年4月、男子も含めたサッカー日本代表の用具管理を担う会社に入った。

 キットマネージャーは、ユニホームや練習着の洗濯や修繕、ボール、トレーニング器具の管理などを担う。なでしこジャパンでの帯同が初めての経験で、21年10月に就任した。日々選手のサポートに徹する。試合が始まれば、後半戦に備え、替えのユニホームを用意するなど作業に追われ、試合の様子をゆっくり見る時間は少ない。選手たちとは積極的にコミュニケーションを取り「より良い環境で選手がプレーできるよう心がけている」という。

 尾花沢市出身で日本サッカー協会女子委員長を務める佐々木則夫さんと顔を合わせることもあり、山形の話で盛り上がる。佐々木さんが監督としてW杯を制した11年、大沼さんは中学3年。「テレビで観戦していた舞台に佐々木さんと一緒に行くのは不思議な感覚だ」という。

 チームは14日にユアテックスタジアム仙台で、W杯開幕前、最後の親善試合となるパナマ戦に臨む。大沼さんは「優勝できるよう、国を背負う責任を持って精いっぱい選手を支える。山形の多くの人に応援してほしい」。再び女王の座を目指した戦いは20日に開幕する。

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