第五福竜丸の船体掃除 来年3月で被ばくから70年―東京
1954年に太平洋ビキニ環礁での水爆実験で被ばくしたマグロ漁船「第五福竜丸」を保存する第五福竜丸展示館(東京都江東区)で25日、船体の大掃除が行われた。被ばくから来年3月で70年となるのを前に、参加したボランティアの大学生らは汚れを熱心に落とした。
大掃除は毎年行われ、今年は8人が参加。長さ約30メートル、幅6メートルの木造船体の甲板に上がり、ごみをほうきで集めたり、手すりなどを雑巾で拭いたりした。法政大2年の山口紗妃さん(20)は「今までは教科書の話だった被ばくの問題を、自分事として捉えることができた」と話した。
同展示館学芸員の市田真理さん(56)は「当事者が減っていく中、どうやって被害の実態を若い世代に伝えていくかが課題だ」と語った。