オウくんの居るSEED HD版 PHASE-3 兄弟と鹵獲機 前編

オウくんの居るSEED HD版 PHASE-3 兄弟と鹵獲機 前編


ムウ「地球軍、第七機動艦隊所属、ムウ・ラ・フラガ大尉、よろしく」

マリュー「第二宙域、第五特務師団所属、マリュー・ラミアス大尉です」

ナタル「同じく、ナタル・バジルール少尉であります」

ムウ「乗艦許可を貰いたいんだがね、この艦の責任者は」

ナタル「……艦長以下、艦の主だった士官は皆、戦死されました……よって今は、ラミアス大尉がその任にあると思われますが……」

マリュー「えっ?」

ナタル「無事だったのは、艦に居た下士官と、10数名のみです……私はシャフトの中で、運良く難を……」

マリュー「艦長が……そんな……」

ムウ「やれやれ、何てこった……あー、兎も角許可をくれよラミアス大尉、俺の乗ってきた船も落とされちまってね?」

マリュー「あ、はい……許可いたします……」

ムウ「で、あれは?」

マリュー「ご覧の通り、民間人の少年です……襲撃を受けた時、何故か工場区に居て、私がGに乗せました……キラ・ヤマトと言います。それと……貴方の弟らしき少年から、こちらを預かってます」

ムウ「これは……オウのロケットとドッグタグ……まさか!」

マリュー「彼らと一緒だったのですが、途中で姿を眩ましまして……もし帰らなければ……その、貴方を軍法会議にかけても、自分を指名手配にしてもいいと」

ムウ「そっ……なら心配いらんでしょう、あいつは戻ってきますから、多少は心得がありますから……それにしても……キラ・ヤマトか……」

マリュー「か、彼のおかげで、先にもジン一体を撃破し、あれだけは守る事ができました」

ナタル「ジンを撃退した!?あの子どもが?」

ムウ「俺は、あれのパイロットになるひよっこ達の護衛で来たんだがね?連中は……」

ナタル「丁度、司令ブースで艦長へ着任挨拶をしている時にばくはされましたので、とうに……」

ムウ「そうか……」

キラ「な、なんですか?」

ムウ「きみ……コーディネイターだろ?」

キラ「はい」

チャキッ!

ムウ「大丈夫だ!銃を下ろしてくれ、オウからメールで何度も話は聞いてる、仲良いんだってな、うちの弟と?」

キラ「ええ……はい、では貴方がオウの言う、頼れる戦闘機乗りのお兄さん?」

ムウ「そう言う事、って……まだ下ろしてくれない?」

マリュー「銃を下ろしなさい」

ナタル「ラミアス大尉、これは一体?」

マリュー「そう驚く事もないでしょう?ヘリオポリスは中立国のコロニーですもの、戦火に巻き込まれるのが嫌でここに移ったコーディネイターが居たとしても不思議じゃないわ……違う、キラくん?」

キラ「ええ、まぁ……僕は、一世代目のコーディネイターですから」

ロメロ「一世代目!?」

ムウ「両親はナチュラルって事か……いや悪かったなぁ、飛んだ騒ぎにしちまって、俺はただ聞きたかっただけなんだけどね」

マリュー「フラガ大尉……」

ムウ「ここに来るまでの道中、これのパイロットになる筈だった連中のシュミレーションを結構見てきたが……やつら、のろくさ動かすにも四苦八苦してたぜ……やれやれだな」

ナタル「大尉、どちらへ!?」

ムウ「どちらって……俺は被弾して降りたんだし、外に居るのはクルーゼ隊だぜ?あいつはしつこいぞー?こんなところでのんびりしてる暇は無いと思うがね?……あーラミアス大尉、軍法会議の件は本気だ、うちの弟が戻らなければ好きにしてくれ、それまでこの艦があればの話だけどね?」


テレレレーテレレッテー





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