オスプレイの飛行停止、米軍に要請 墜落事故で日本政府

墜落したオスプレイの残骸とみられる物体

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画像説明, 墜落したオスプレイの残骸とみられる物体が回収された

鹿児島県の屋久島沖で米軍の輸送機オスプレイが墜落した事故を受け、日本政府は11月30日、オスプレイの飛行停止を米軍に要請した。

木原稔防衛相は30日、防衛相で在日米軍の司令官と会談。その後、記者団に、「安全を確認してから飛行するよう要請した」と述べた。NHKが同日、伝えた

しかし、米国防総省の副報道官は30日の記者会見で、「公式な要請は把握していない」、「現時点でオスプレイは日本で運用を続けている」と説明したと、NHKが12月1日に報じた

日本は自衛隊のオスプレイの飛行を一時的に見合わせている。

屋久島沖でのオスプレイの墜落事故は、29日午後に発生。乗員8人のうち1人の死亡が確認され、残る7人の捜索が続けられている。

オスプレイは、ヘリコプターとターボプロップ機の性能を持ち合わせた輸送機。2007年に実戦配備されてから、死亡事故が相次いでいる。

今回の事故機は、米軍岩国基地(山口県)から米軍嘉手納基地(沖縄県)に向かっていたとみられている。

防衛省によると、29日午後2時40分ごろ、レーダーから航跡が消えたという。

事故機と同型のCV-22オスプレイ(資料写真)

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現場の海域では、事故機の残骸とみられる物体が回収されている。第10管区海上保安本部は、残骸と思われる写真を公表している。

米空軍特殊作戦司令部は声明を発表。横田基地所属のオスプレイは、定期訓練中に「航空機の災難」に見舞われたとした。また、原因は不明だとした。

日本には米兵5万人以上が駐留している。

オスプレイをめぐっては、別の型式の機体が今年8月、オーストラリア北部で訓練中に墜落。乗員23人のうち米海兵隊員3人が死亡した。

2017年にもオーストラリア北部沖で事故が発生し、米海兵隊員3人が死亡した。