悪夢の後
グロ注意
悪夢を見て目を覚ました。
ベッドの近くの冷蔵庫からスピリタスを出してコップに注ぐ。
無言で自分の姿を確認していく。
右足はちゃんと形を保っている。
左足は無数の虫に食い荒らされることなくそこにある。
右手は指が全て揃っているし杭も刺さっていない。
左腕も灰になっていない。
腹を割いて生えていた植物はそこには無い。
毒を飲まされていないから息をするだけで痛むこともない。
最後に鏡を見ると両方揃った目がそこにあった。
心臓は動いている。
「私は生きている」
あの兄弟たちも私の弟たちも生きている。
「私は何も失っていない」
だからもう大丈夫だ。
「私は大丈夫だ」
そう言ってオーター・マドルはスピリタスを飲んでからもう一度眠りについた。
明日も仕事だ。