レッツ・コンバイン!「農民レスラー」の夢、村もバックアップ

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礒部修作
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 岡山県の西北端にある人口約830人の村で、農業を営むレスラーの夫妻が一つの夢に挑戦している。みんなで一緒に盛り上がれるプロレス大会を開催し、村の人に恩返しをすることだ。「村でもやりたいことは実現できる」。夫妻の思いを、村もふるさと納税制度で後押ししている。

レスラーと農家、二足のわらじ コンビニもない村で

 鳥取県に隣接する山間部に位置する岡山県新庄村。コンビニはなく、信号機は役場近くの2カ所だけ。少子高齢化も進む。

 そんな山村で暮らす関根龍一さん(35)と天満のどかさんの夫妻は、4月に村でプロレス大会の開催を計画しているという。

 関根さんは「プロレスリングBASARA」(東京)に所属する看板レスラー。普段は村で稲作などをしているが、月1回以上は東京などのリングに上がっている。得意技は抱え込み式逆エビ固めで、その名も「レッツ・コンバイン」だ。天満さんも「東京女子プロレス」(東京)の元レスラー。2年前に引退し、関根さんと結婚した。夫妻はともにリングネームで活動をしている。

 福島県出身の関根さんが、農家とレスラーとの二足のわらじを履く契機になったのは新型コロナ禍だ。感情が沸き立つようなプロレス会場が無観客試合になったり、観客の声なし応援になったりした。そんな中、「第二の人生」を考えたという。

 「レスラーは体が資本。もと…

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