オシャの寝顔って可愛いよね
モブオシャ睡姦ネタ(導入部分のみ 一応全年齢)
モブ視点
この作品はフィクションです お薬の悪用ダメ絶対
ワンクッション
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すぅすぅと静かで聞き心地の良い寝息が鼓膜を撫でる。床に流れる艶のある黒髪は、清流を彷彿とさせるほどに滑らかだ。思わず一房手に取って口付ける。ふわりと白檀のような香りが鼻腔を擽った。
「はぁ…、警戒心無さすぎだろ、蟻生……」
責任転嫁も甚だしい呟きが口から漏れる。誰が招かれた同性の友人の家で、出された飲み物に不信感を抱けるというのか。それでも実際こうして俺みたいな不埒な人間の魔の手が伸ばされることもあるのだから、蟻生のような美人は警戒しておくに越したことはないのだ。
蟻生に覆い被さって頬や瞼、耳、首筋に唇を落としていく。口にキスをする勇気は出なかった。
「ん……、ぅん………?」
少し身じろぎはしたものの、蟻生は目を覚まさない。薬がよく効いているようだ。蟻生は体が大きいから、ちゃんと効くか不安だったが杞憂だったみたいだ。あ、念のため言っとくとちゃんとあとに残らない、ちょっと眠りが深くなるだけの合法なやつだからな。
ゆっくりとシャツをたくし上げていっても瞼が上がる様子はない。普段の彼なら、熟睡していようが流石にここまでされれば意識が浮上するのだろうけれど。
「あぁ……蟻生、綺麗だ、可愛い」
独りよがりな睦言に返事はない。露出させた腹筋の凹凸を丁寧に指でなぞる。一分の隙も無いほど完璧に美しく鍛えられた肉体に、感嘆の溜息が漏れた。
摩擦を感じさせないすべらかな感触に、飢餓感が増していく。砂漠でオアシスの湧水を見つけ出した旅人のごとく吸い寄せられ、気付けば蟻生の腹に、胸に舌を這わせていた。
擽ったかったのか、目を覚まさないながらも蟻生は小さく息を詰めてひくりと身を震わせる。それが、あまりにも煽情的で。
本当に、これ以上の悪戯をするつもりは無かったのだ。むしろ舐めたりなんてする気もなくて。少しばかりその身に触れられたら、それで満足するつもりだった。
でも。だけど。ここから先は本当に洒落にならないぞ、と耳元で囁く自分の声に逆らって、スラックスを留めるベルトに手を掛ける。
「な、なぁ蟻生、起きなくて良いのかよ。このまま起きないと下も脱がしちまうぞ」
我ながら最低だと思う。当然、蟻生は起きる気配も拒否の意を示す様子も無い。
カチャカチャという金属音の合間に聞こえた、ん、という寝言を肯定と取って、俺は蟻生のベルトを引き抜いた。