僕の武器は…まだこの股間の杭がある!~クオンツ編~ 後編

僕の武器は…まだこの股間の杭がある!~クオンツ編~ 後編


 クオンツ族の隠れ里。

 建築理由も方法も意味不明な、清水寺ライクな謎の建物にて。

 クオンツ族の若い女――ルリが四つん這いになり、後ろからマヌルの肉杭を打ち込まれていた。

「あっ、あっ、あんっ、あぁんっ……! ああっ、これ、こんな……あぁ、す、凄いぃぃ……!」

「そうですよね。セックスって、チンポって凄いでしょう? オマンコ、気持ち良いでしょう?」

 よくよく見れば、貼り付けたような不気味な笑顔を作って、誘導尋問する色魔少年。

「は、はいぃ……! 凄いっ、セックス凄いっ、チンポっ、チンポ凄いですぅ……! あんっ、あぁんっ……! ま、ま……マン、コぉぉ……! マンコッ、マンコ気持ち良いですっ、マンコ気持ち良い、マンコ気持ぢいィッ……!」

 いかにも清楚で、貞淑そうな佇まいなど、跡形もない。長い黒髪を乱れ舞わせて、桜色の唇から唾を垂らし、撒き散らしながら、淫らがましい言葉を次々と叫んでいる。

「おっ、偉いですね、ルリさん。自分のオマンコに、ちゃんとオをつけず、マンコとだけ呼ぶの、しっかりしてます。育ちが良いんですね」

「あっ、あっ、あっ……ありがとう、ござい、ます……?」

 どうにも可笑しな褒められ方に、律儀に礼を返してしまい、なんともとぼけた空気が流れる。まぐわう二人を、少し離れたところでオナニーしながら観戦しているサンドラとアドラメルク、それにコハクの三人も、これには股間を掻き毟る手指はそのまま、苦笑いである。

「ルリさんのご両親は、素晴らしい教育をされたんですね。ルリさんの初めてを頂いたお礼もしたいですし、合ってみたいのですが――」

「……父と母は、その……二人とも、もう亡くなっておりまして……」

 かつての人間との種族間戦争によって、ルリの両親は命を落としていた。

 なお、それを引き起こした張本人は今、白目を剥き舌を突き出して、「ああっ、ワシも、ワシもまたマヌルのオチンポ欲しいっ、欲しいんじゃぁ……! オチンポの素晴らしさ知らずに、今までの人生損してきた哀れなワシのマンコっ、非処女なりたて大年増ンコっ、マヌルのチンポでズコバコ埋めて、埋め尽くして欲しいのじゃぁあ~っ♪」などと叫びつつ、のうのうと自らの性器を刺激して快楽を貪っている。

「それは――失礼しました。では、天国にいらっしゃるお二人にも、すっかり立派になった、処女膜も破れた一人前の女性になったルリさんを見て貰えるような、素敵で激しいセックスをしないといけませんね。僕のチンポも、責任感と使命感でますます硬く、熱くなりますよっ……!」

「あっ、ああっ!? ほ、本当ですっ……さらに硬くて、熱くなってぇ……それに、それに、もっと大きく、逞しくなりましたぁ……!?」

「はい! ルリさんにも、ルリさんのご両親にも、チンポとマンコで繋がることの、セックスの素晴らしさを伝えなきゃいけませんからね♪ チンポ、行きますよ、ルリさん。ルリさんの初体験オマンコに、僕のチンポが行きますよ。いっぱいいっぱい気持ち良くしてあげますらねっ!」

「っ、あっ、あぁぁんっ……! は、はいぃ……! もっと、もっと突いてっ、突いてくださいっ、オチンポくださいぃ……! マヌルさんのオチンポで、ルリのマンコにっ、オチンポとセックスの素晴らしさっ! 教えてっ、叩き込んでっ……ぶち犯してっ、わからせてくださっ、ひぃぃんっ……!」

 マヌルの腰の動きが、変わる。引く時は、切っ先がギリギリ残るところまで。突きこむ時は、最奥の中心をその向こうの子宮まで貫くように。これ以上はないほどの長大なストロークで、最大限にルリの花肉を摩擦し、新卒マンコに最大効率のチンポコキ研修を施してやる。(なんでこんな比喩が浮かんだのかと思えば、四月だ)

「おっ、おおっ、おほっ、おごおっほぉぉぉ!? お、お父様っ、お母様ぁ~!? る、ルリはっ、ルリはオチンポ教えて頂きましたっ……! セックスをっ、殿方の素晴らしさをこのマヌルさんに教えて頂きましたぁぁ~んっ……! 一人前の女にっ、メスになりましたぁぁんっ! お父様お母様、立派になったルリをっ、ルリをどうかご照覧あれぇぇ~~~んッ♪」

「ええ。きっとご両親にも見て頂けてますよ。ルリさんを産み育てたこと、本当に良かったって。天国で笑ってらっしゃいますよ」

 でも、と。意図的に、明確に声の調子を変えて、言う。

「ご両親は、ルリさんを産み育てたのに。ルリさんは、子供を産むどころか、セックスさえ今までしなかったんですよね? どうしてですか? クオンツ族は絶滅の危機で、子供を産める女性の中で、ルリさんは一番若いんでしょう。種族の存続と未来のためにも、ルリさんにはセックスして、しまくって、子供を孕みまくり産みまくる義務、というか、使命とかそういうの、あったと思うんですけど」

「ああ、そ、それはぁ……」

 彼女とて、考えなかったわけではない。むしろ、ふとした時に、常に心に過る葛藤であった。

 本能的に存在する、性への忌避感が彼女は特に強かったことや、ちょうどいい相手がいないこと。周囲からの圧力もなく、むしろ気遣われて触れられなかったこと。あるいは種族の絶望的な状況に対する、諦観と自棄もあっただろう。

 しかし、一番にして最大の理由は、やはり。

「こ、コッコが……コッコが、好きで……コッコにかかりきりになっていて……」

 コッコ。

 クオンツ族の伝統的な家禽への、過剰なまでの偏愛だろう。彼らを愛で、世話をすることに、ルリは多くの時間を費やしてきた。彼女の名誉のためにも明言しておくなら、責任からの逃避行動というわけではなく、在りのまましたいことをしてきただけである。しかし、事実として、絶滅危惧種のメスとして、果たすべき責任を放棄していたのも確かだった。

「ええ。コッコって、とっても可愛いですよね。ルリさんが夢中になるのもわかります。でも、絶滅の危機に瀕しているクオンツ族のためにも、ルリさん、今は――コッコよりチンコ。コッコよりマンコ。そうでしょう? ルリさん」

「っ……!」

 真っ直ぐに告げられ、ルリの全身に、心にまでも、稲妻のような衝撃が走る。そこに、狙い澄まして急所を集中的に突き始めたマヌルによって、快楽の電流もまた全身を駆け巡っていく。精神的な動揺に、肉体的な心地良さが混じり、融け合い、やがて取って代わって、ルリのこれまで培ってきた価値観を、人格の根幹そのものまでをも揺るがせ、溶かして、ついには鋳直してしまう。

「あ、あぁぁ……こ、コッコ、より……コッコより、チンコっ……!? コッコより……マンコっ……!?」

 コッコよりチンコ。コッコよりマンコ。

 ルリにとって、それは世界が鳴動し、天地が引っくり返ったようであった。

 コッコよりチンコ。コッコよりマンコ。

 ……ぶっちゃけ、このフレーズを思いついてしまい、これを書くためだけにこのシリーズを書いてきたところは、割とある。ここまで費やしてきた分量は、原稿用紙にしておよそ百枚ほど。慌ただしい年度末、年度初めに、一体自分は何をやっているんだろうと自問せずにはいられない。

「そうだよ、ルリさん。いや、ルリ」

 ここぞで呼び捨てにしつつ、的確に腰を遣うことも忘れない。若きナチュラルボーン色事師は、機械仕掛けの淫魔王であった。

「あっ……はぁんっ、マヌル、さぁん……!」

 蕩けきった顔と声で、浅ましいメスそのものの媚態を演じ出す。

「コッコよりチンコ。コッコよりマンコ。そうだろう、ルリ?」

 パコパコ、ズコバコと肉杭を打ち込み、アタマではなくカラダで理解させてやる。

「ああっ、あぁんっ……コッコより、チンコ……あぁ、コッコより……マンコぉぉお……あっ、ああっ、ああぁんっ……! そう、そうそう! そうですっ、チンコッ、マンコぉぉおっ……! コッコよりチンコっ、チンコおぉぉ! コッコよりマンコッ、マンコッ、オマンコォォォンッ!!」

「そうだよ、チンコだっ! マンコだっ! チンコにマンコを入れてセックス! マンコにチンコを入れられてセックスだよ。セックスして。子供を孕んで。産んで、育てて。クオンツ族の絶滅を回避しなきゃ。そのためにもチンコなんだ、マンコなんだっ!」

「ああ、はいっ、はいチンコぉっ! そうっ、そうそう、そうマンコぉぉっ……!」

「そうだ、ルリっ! そうなんだよ、ルリ。コッコより~? コッコより、何だい、ルリ?」

「チンコ!」

「ピンポン! もう一個!」

「マンコ!」

「ピンポーン! 合わせて続けて~?」

「コッコよりチンコッ! コッコよりマンコッ! チンコッ、マンコッ、コッコよりっ、チンコっ! コッコよりっ、マンコっ、マンコッ、チンコ、マンコ、オマンコぉぉ~~~んっ♪♪♪」

「うん……そうだよ、ルリ。そうなんだ。チンポで、未来は開けるんだ。オマンコで、世界は良くなるんだよ。セックスで、みんな幸せになれるんだ……!」

 万感の思いが籠った呟き。

 また一人、わかってもらえた。また一人分、より良い世界に近づけられた。心の底からチンコの先まで、全身全霊、まったくの本気も本気で、マヌルはそう信じていた。

「はいっ、チンコッ! マンコッ、オマンコぉ~~~ッ!」

 力強い咆哮で肯定されて、性欲で満ちるどころか、溢れまくっているマヌルの心にも、温かな喜びが込み上げる。幸せのお返しをするために、やはり彼が恃むは股間の肉杭一本、気持ちを込めてそれを奮い、ルリに果てしない快楽と幸福をプレゼントする。

「コッコよりチンコで、マンコで、セックスで! 孕んで、産んで! クオンツ族を再興しようね、ルリッ!」

「はいチンコっ、マンコォォッ! コッコよりチンコっ、コッコよりマンコっ! セックスっ、妊娠、出産、クオンツばんざいっ、ばんじゃぁ~~~い……アハハハハハぁ!」

 こうしてまた一人。マヌルの信念に賛同する者が出来、彼の夢は実現へと一人分近づいた。

 また同時に、クオンツ族の存続についても、若い女一人分だけ、良質な子宮一個分だけの希望が生まれたのである。


「ああっ、あなたっ、あなたぁ……!」

「お、お前っ……お前ぇ……! や、やめろっ……やめてくれぇ……!」

 必死で男の名を呼ぶ女と、苦悶の叫びを上げる男。

 クオンツ族の夫婦であった。この里における唯一の、つまりはおそらくクオンツ族において唯一の、夫婦であった。

 この夫と子供、余命幾許もない老人を除いて、適齢期の男が三人もいながら、独身どころか処女であったコハクとルリ。滅びるのも止む無しというか、滅びて当然の種族だといえるだろう。

 だが、そんな彼らに救世主が現れた。その男、まだ少年といえる年若い彼は、夫のいる女を四つん這いにしてその腰を引っ掴み、強制不倫挿入を遂げ、浮気アクメをキメさせるべく、得意のエロテクを存分に披露していた。

「気持ちいいでしょう? ……えっと。えー、お母さん? ねえ、気持ちいいですよね、お母さん?」

「あっ、あんっ、あぁんっ……だ、だめぇ……聞かないでっ、言わせないでぇぇ……!」

「お、お前……!?」

 予想だにしなかった妻の反応に、夫は愕然とする。もっとも、マヌルにとっては予定調和だ。

「お母さん。出産どころかキスさえまだな限度越え、いや限度割り? 処女だったコハクとルリに比べれば、お母さんは立派です。本当に立派です。二人も元気な子供を作って。でも、それで満足しちゃったのかな? 夫婦二人で子供二人じゃ、人数を維持はできても増えないよ。つまり、二人で満足してないで、もっともっと。何人でも作れるだけ作らないと!」

 ここまでは正論というか、端的な事実だろう。しかし、

「子供を作るためには、まずセックスしないと。でも、お母さんはあまりセックスが好きじゃないみたいだね? あの旦那さんが、失礼だけど、下手なんでしょ? 下手で、気持ち良くないから、セックスをしたくなくて、子供が出来ない。でも大丈夫! 僕がセックスの気持ち良さを教えてあげるね。セックス大好きにしてあげるよ。そうすればヤリまくって、子供作りまくって、クオンツ族を絶滅から救えるよ!」

 そこから導かれる結論がこれです。もっとも、この場合に限っては、まったくもって正しかったりするのだが、論理の正しさと、思考・思想の異常性は両立する。無理を通す、ただその股間の杭一本で無理を通しまくる狂人によって、道理は轢き潰され、歪まされていく。

「っ……はっ、あっ、あんっ……! あんっ、あんっ、はぁぁんっ……!」

「ほら。気持ちいいでしょ? 僕のチンポ、お母さんのオマンコ、僕たちのセックス。とってもっておも気持ちいいよね? ね?」

「あんっ、あっ、あっ、はぁんっ! あっ、あんっ、あぁんっ……あぁッ!」

「……お、おま、えぇ……!」

 すっかりマヌルのチンポと思想に染め上げられたコハクとルリによって、彼は両側から俯せに抑えつけられている。それでも諦めず身を捩り、懸命に訴えかけてくる夫。

「ま、ママ……っ?」

「ママっ……ママぁ……!」

 サンドラとアドラメルクに羽交い絞めにされ、彼女たちの膝の上に座らされている二人の子供。

 妻として、母として。霞む視界に映る大切な家族の姿を寄る辺に、浅ましい姿を晒すまいと頑張るが。

「正直に言わないと――やめちゃうよ?」

「っ……!?」

 淫祀邪教の悪神が、化けたが如き人間の少年。彼のたった一言で、クオンツ族唯一の妻にして母は、牝へと脱皮してしまう。

「あっ、ああぁ……ごめんなさい、あなたぁ……ああ、こんなお母さんで、ごめんね? ――気持ち、良い。気持ち良い、気持ち良い、気持ち良いイィィィっ……! あなたの、マヌルのチンポっ、おチンポ気持ちいいっ……! オマンコ気持ちいいっ、セックス気持ちいいのォォッ!」

「僕と旦那さん、どっちのチンポが」

ニヤリと唇の片端を吊り上げたマヌルの問いかけに、

「あなた! あなたのチンポ、マヌルのチンポの方がずっといい! 夫のチンポより、短小早漏フニャチンよりずっといいっ、比べ物にならなぁいっ……!」

 食い気味で絶叫する堂々眼前浮気妻クオンツ。

「僕のセックスと、旦那さんのセ」

「あ・な・たぁぁ~~~んっ! あなた、あなたあなたっ、マヌル、マヌルうぅ~~~! マヌルとのセックスが気持ち良いの、夫よりずっと、いいえ! あんなのセックスじゃないぃぃんっ……! これがセックス、これが本当のセックスぅ!? あなたに、マヌルに教えて貰えたぁ……! あなたと出会えなかったら、きっと私、本当のセックスを知らずに死んでたっ、あの甲斐性なしの偽物セックスもどきをセックスだと勘違いしたまま死んでたぁっん……! ありがとう、ありがとうございますっ、マヌルっ、マヌルチンポっ、逞しチンポぉ……! セックス感謝ッ! デカチン本物セックスご教授感謝ぁぁ~~~んっ……♪」

「そんな……お前……そんなぁ……!」

 信じられないものを見た顔で、けれど哀れにも現実から目を逸らせず。絶望に脱力した夫。その股間に染みが出来、プンと生臭く匂ってきたのに、マヌルはほっとする。

 マヌルは、彼の妻を寝取りたいわけではないのだ。女をモノにしたいわけではない。ただ、セックスの良さ、素晴らしさを知って、幸せになって欲しい。より良い人生を得て欲しいだけなのだ。より良い世界、平和な世界は、その積み重ねの果てにあるのだと、マヌルは純粋無垢に信じているのだ。

 だから、彼女の夫が打ちのめされ、インポテンツでも発症したら、それはマヌルの望むところではなく、むしろ夢から遠ざかる忌避すべき事態だ。

 しかし幸いにも、妻の開き直り裏切り絶頂を見て射精してしまっているのを見るに、彼はどうやら寝取られ性癖に目覚めただけのようである。

「ま、ママ……?」

「……そんな。パパより、その人間のお兄ちゃんの方が……」

「そうよ! いいの! このお兄ちゃんの方が、オチンポいいの! セックスいいのぉ! 逞しチンポの凄テクピストンで、本物セックス教えてくれてる、ママに教えてくれてるのぉ……! ああ、でもごめんなさい、あなたたちを……ママは、偽物セックスで孕んじゃった、産んじゃったぁ……! 本当のセックスで、本当に気持ち良くなったチンポの、本当に愛しいザーメンで孕んで上げられなくてごめんなさいっ……。本物を知らない未熟マンコからひり出しちゃってごめんなさいぃ……! ――ん? あれ? でも、私が悪いのかしら? あの人が、そこで情けなく無力無様ハンドレス泣きシコ決めちゃってる雑魚オス旦那が悪いんじゃないの。ショボチンでド下手で、ろくにオマンコ気持ち良くできないクソオスのせいじゃないっ!」

「っ……!? お、お前っ、お前ぇ……うっ!? あぁぁ……!?」

 寝取られ妻にありがちな反転憎悪無慈悲罵倒を受けて、またも白濁液を漏らしてしまう負け犬夫。どうやら彼ら二人にも、そしておそらくは子供たち二人にも、チンポの、マンコの、セックスの素晴らしさをわかってもらえそうだと。マヌルは込み上げる達成感に満面の笑みを作るのだった。


 セックスは、男と女、二人でするものだ。(別に男と男、女と女でもいいが)

 女だけがセックスの素晴らしさをわかっていも、男がわかっていなければ、これは片手落ちである。

 コハク、ルリ、そして今しがたの母親と、クオンツ族の成人女性に対して目的を達成すれば、次は当然、男性陣である。

「うおっ、おぉぉ!? す、すげぇ、すげぇぇ……! ま、魔族のっ……お、恐ろしい魔族の女なのにっ……ま、マンコって、気持ち良い、良すぎるぅ……! おおっ、チンポ、チンポどうかなっちまうよぉ……!」

「あはっ☆ だろ? チンポ幸せでしょ? マンコって、最高でしょ?」

 ジャスパーという罠師(という名の丸太召喚師)のクオンツ族の青年を、床に仰向けに組み敷き、跨って、騎乗位でまぐわっているのは、アドラメルクだ。マヌルのチンポによって、オマンコを目覚めさせられ、セックスを信奉するようになった女魔族は、四魔天の一角からクラスチェンジした淫魔天の、その名にふさわしい淫蕩ぶりを心行くまま発揮している。

「うぉおぉ!? ま、また、また射精ちまうぅ……また、搾り取られるよぉ……!」

 出会って五秒足らずでの逆レイプは、繋がって一分足らずで和姦となっていた。

「そういやアンタさ。そっちのガキになんか変わった挨拶してたじゃん? なんだっけ? にょ、にょ……?」

「ぅ、うぅ……にょ、にょぃっす!! か?」

「そうそうソレソレ! なんか気にいったからさ、イっちゃう時はそれで教えてよ。アタシのマンコに、その変な挨拶でおねだりして射精しちまい――な!」

 言うや、すっかり慣れた膣腔を収縮させて、即座に搾り取りにかかる。

「あ、アーッ!? オッ、オアーッ!? だ、ダメだ、も、もう……い、イッちまうぅ……! ああ、あんたの、えっと」

「アドラメルク」

「ああ、アドラメルク姐さんの、魔族マンコっ、気持ち良すぎて、も、もう俺、イッちまうよ、射精しちまうょぉ……! ああ、にょ、にょいっすする、姐さんのマンコに、魔族の魔はマンコのマだって言うのも納得の極上マンコにっ、にょいっすするぅぅぅ! にょ、にょ、にょいーっす姐さんっ! にょいっす、姐さんのオマンコっ! ザーメンでっ、ザーメンでにょいっすっ、にょいっすぅぅうぅっ!! ……おうふっ」

 最期は、なんとも情けない声を漏らして、ジャスパーは射精した。

「おっ。なかなか熱いし、量も多いじゃん。ジャスパーだっけ? アンタのチンポ、悪くないよ。アタシのマンコは、最高でしょ?」

「おっ、おお、おうぅ……! さ、最高ですぅ……姐さんの、アドラメルク姐さんのオマンコ、最高ですぅ……! お、俺、実は、童貞だったから……姐さんが、初めてのひとだから……他の女を知らないから、比べられないけど、でも……最高だって、絶対最高だって確信してるっすっ……! 俺、お、俺っ……姐さんが、アドラメルクさんが、初めての女性でっ……さ、最高に嬉しいっす! ラッキーっすよぉ!!」

「うおっ……! アンタ、なかなか、その、可愛いこと、言う……じゃん? ……はは。わかった。いいよ。もっとチンポ気持ち良くしてやる。アタシのマンコで気持ち良くしてやるよ。童貞卒業祝いに、記念すべき初めてマンコの初体験セックス、死んでも忘れられない最高の思い出にしてあげるっ……!」

 ちょっとぐっときてしまったチョロイン女魔族は、赤面しつつ照れ隠しの男前姐御台詞をエミュすると、今度こそ本気で腰を遣い、マンコを蠢かせていく。

「あ、姐さんんっ……!」

 当然、童貞卒業とはいえ、その卒業式真っ最中である純朴な青年クオンツは、一溜りもない。三十秒と持たず、アドラメルクのオマンコにチンポでにょいっすしてしまう。だからにょいっすってなんだよ。

「オラッ! いいのか、いいんだろう!? オラオラッ♪ うりうりうりぃ~♪」

「おおっ!? おっほ☆ おほおほおっほぉ~ん!?」

 むさくるしい男の、気持ち悪い甲高さのオホ声が響く。

「そらそら、にょいっすしろよ! またアタシのオマンコに、アンタの新卒チンポでザーメンにょいっすしやがれっ! ほらほらそらそらそらぁ~♪」

「おっ、ほぉ~んっ……☆ ああ、射精るっ、また射精ちまう、姐さぁん……! お、俺の、俺の愛しい、初めての女の人ぉ……! 大好きっす、初めてがあなたで良かったっすぅ……!」

「うっわ、キッモ……♪ ちょっと引くっ♪ ん、まあ……嫌いじゃないよ。でも、ぐだぐだ言ってないでドバドバいっちゃいな? ほら、にょいっすしろ、にょいっす! アンタのチンポで、アタシのチンポににょいっすだ! このキモキモざこざ~こな猫畜生の非モテオスがっ! おらぁ~☆」

「うおっ、おおっ、おっほほ~い!?!? ああ、イクッ……にょいっす、にょいっすぅぅぅぅっ……! ザーメンにょいっすっ、チンポでにょいっす、最愛初めてオマンコににょいっす、にょいっすぅぅぅんッッッ!!」


 仰向けに組み敷かれたジャスパーが、アドラメルクに乗られているすぐ隣では。

 蟲師であり、その能力で里の隠蔽を担当しているクオンツ族の少年、オニキスが四つん這いにされて、エルフの少女サンドラによって、やはりチンポ・マンコ・セックスの素晴らしさを教育されていた。

「おっ、おごっ!? おふおぉぉっ……!? や、やめ、ろぉ……!」

「むっ!? やめろ? お前、生意気なの! えいっ、なのぉ!」

「んぉおおぉぉんっ!?」

「にっへっへー☆ 自分の立ち場、もとい勃ち場がわかったかー? なの!」

 オニキスは、未だ童貞を守っていた。しかし、それは彼がサンドラに精を搾り取られていないことを意味しない。もう五度も射精を強いられたところに、今しがたのわからせで六度目を果たしたところだ。若いとはいえ、六度目ともなれば、白濁は薄く、量は少なくなって、みっともない射精であった。

 もっとも、貧弱な射精以上にみっともないのは、今のオニキスの無様な恰好と、されている行為である。

 彼の小さく、皮を冠ったペニスは、サンドラのやはり小さな手で、扱かれていた。扱かれながら、同時に肛門をいじられているのだ。先ほどの「えい」ではズブリと指を二本、根元まで突きこまれて、前立腺を即理解させられ、トコロテン式に漏れださせられたのだ。

 実年齢はともかくとして、見た目は自分よりもずっと幼く、里の二人の子供とさほど違わないエルフの美少女。そんな彼女に、四つん這いで尻を突き出し、ペニスとアヌスを弄ばれて、思い通りに搾り取られているのだ。

「うっ、ううっ……ぐぅぅ……!」

 賢者タイムの冷静さでその現状を自覚してしまい、クオンツ族の少年は、思春期の繊細な心を打ちのめされ、泣き出してしまう。

「お? お、お、お~? なんなの? 泣いてるなの~? にっへっへー。ヤラレて泣いちゃうなんて、女の子みたいなの~♪」

「っ……! うっ、ぐぅ……う、うるさいっ! うるさいうるさいっ……! も、もうやめろよ、この頭のおかしいエルフのガキがぁっ……!」

「ぷっくく~♪ 涙流して声震わせて、今さら強がったところで面白いだけなの~♪ ダサすぎなの。男のくせにピーピー泣いて。ま、泣いていいんだけど。泣くなら泣くで、チンポで泣くなのっ! ほーらほーらなの~♪」

「あ、あぁぁ!? や、やめ……あ、ま、またぁ……!」

 あっさりと七度目、八度目。しかしサンドラのテクニックをもってしても、九度目には手こずった。そこで彼女は新たな責めを加える。下半身だけすっぽんぽんで四つん這いという滑稽な姿だったオニキスに、手心を加えるわけでもないが、上着を脱がしてやる。ということは、上半身への責めだ。ここは初歩的に、乳首からである。

「うぉっ!? おっ、おごっ、おごぉぉぉっ……!? おっ、おぅおぅ~~~!?」

「お、効いてる効いてる~なの。お前、随分と乳首敏感なの。こんなスケベなオスガキビーチクで減らず口叩くなんて、身の程知らずにもほどがあるなの。ま、私は優しくて親切だから? 自分の身の程がどんなもんか、つまりどれだけザコ乳首してるか教えてやるなの! なのなのなの~♪」

 特徴的な語尾の癖を、掛け声にも転用しつつ、サンドラはオニキスの可愛らしいピンク乳首を責め立てる。細い指で、見た目にそぐわぬ凶悪な鋭さをもって、それらを摘まみ、抓り、転がし。時に千切るのかと勘違いするほど引っ張ったり、反対にその痛みを慰め、あやすように優しくフェザータッチしたり。

「うおっ、おおおぉおぉ……! わ、わかったからぁ……! 俺の乳首、ザコです……俺、ザコです、ザコオスですぅ……! 簡単に射精しちゃう、お手軽にザーメン搾り取られちゃう、貧相な雄ガキのチンポミルク用オスホルスタインなんだぁ……! ああ、も、もっと、ザコ乳首、いじめてぇ……! 即イキ前立腺、トコロテン式射精スイッチ、押して、押してぇ……押しまくって、短小チンポから、うっすい、すっくないザー汁、オスミルク、搾って、搾りとってくれぇ……!」

「にっへっへー☆ すっかり完堕ちなの~! ヤラレる方はもちろん、ヤル方も私は優秀なの! えっへん! じゃ、ひとまず仕上げのトドメといくなの~ん♪」

「むひぃ!?」

「ほーら。ザコオスガキの猫畜生。お前、こんなしょっぼいチンポでも、オマンコ味わってみたいだろーなの。ん? うんうん。だろだろー? なの。じゃ、お願いの仕方ってもんがあるなの~?」

「あ、あぁぁ……お願い、お願いしますぅ……俺は、オニキスは、まだ童貞です……四つん這いにされて、オスケツマンコいじられ、雑にチンポしごかれてザーメン垂れ流すザコオスなので当然ですが……。お、俺の、童貞を、初めてを、ど、どうか、奪ってやってください、もらってやってください、さ……サンドラ、様ぁ……! サンドラ様の、オマンコでっ、『魔道大元帥』の『マンコ大洪水』なオマンコで、どうかこの猫畜生めの粗チンを犯して、ぶっこ抜いてっ、童貞卒業、一人前の男に、一角の雄猫にしてやてくださひぃ~~~んっ……!」

 青臭いプライドなど、すべて白濁液に溶かしこんで輩出してしまった少年クオンツは、完全服従のおねだり口上をヤケクソ絶叫した。単純でカラッとした性格のサンドラは満足して、彼の渇望に応えてやる。

「うわぁ!?」

 オニキスの初体験の体位は、チングリ返しであった。自分よりずっと小さく華奢なエルフの少女の、両足首を掴んで首と肩だけで支えるまでにそこから下を逆さまに持ち上げられ。そこから両脚を折り畳んでガバリと開いた、M字ならぬW字開脚を強いられて。ガバっと男前にガニ股になったサンドラが腰を落として、逆・杭打ちピストンの体勢で、童貞喪失、童貞簒奪の初体験セックスが始められた。

「おおおお!? おっ、おおおお!? マンコッ、これがマンコォ!? オマンコぉ~!? お、オマンコすごい、すごすぎるぅ……ああぁ~……きもちいい、チンポおかしくなるっ、セックス気持ちよすぎるっ、オマンコすごすぎるっ、夢中になるぅ~~~……!」

「にっへっへー、なのぉ☆ ま、私のオマンコは、オマンコの中でも特にオマンコな、オマンコ・オブ・オマンコなのだけどね~。そんな私のオマンコが初めての相手だなんて、お前は幸せ者なの~」

「はい! 幸せですっ、嬉しいですぅ~~~っ!!」

「素直でよろしい! なのー♪ じゃあご褒美あげるなのー。ほーら、まーたザコオスビーチクくりくり~、くりくり~♪ くりくりくりくり、くりっくり~~♪ なの!」

「おっほ!? おっほおっほ!? おっほえぇえぇええん!?」

 美少女エルフの肉壺は、小さな体の通り、小さく狭く、キツい。一方、見た目に反して、百戦錬磨の淫婦の如き、いやそのもののテクニックを備えている。そんな女の道具に好き勝手搾られながら、感度が良すぎる乳首を両方、これまた絶妙の技巧で弄られるのだ。一溜りもない。いや、一溜りもなくなるまで、根こそぎ搾られてしまうに決まっている。

「おおおおお! イクイクッ、射精る射精るぅ……! もう空っぽなのに、空っぽのはずなのに、まだ射精るぅ~!? ああ、きっとちょびっとした滴だけで、クソダサいけど、でもでも射精ちゃうんだぁ……! は、はじめてのセックスで、はじめてのオマンコで、童貞喪失記念射精、みっともないしょっぼい射精でしちゃう、しちゃうぅぅうっ……! おほぉ~~~っ……♪♪♪」

「にっへっへっへー、なのぉ! D・M・F・C、ダブル・マジック・フル・コーラスならぬ、ダブル乳首・マジイキ・ファースト・コック(コック=チンポ)なのぉ~♪」

 流石にもじりというにも無理がありすぎないか。というか雑過ぎないか。

 作者ではなく、周囲で似たようにパコりまくっているマヌルとアドラメルク、クオンツ族たちが一様に内心でツッコミを入れるなか、オニキス少年の初体験、初めての膣内射精は為され。それは彼の心に、いつまでもほろ苦く、しかし甘く切ない思い出として残ったのであった

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