闇堕ち版マッシュ・バーンデッドと昔の記憶①

闇堕ち版マッシュ・バーンデッドと昔の記憶①

長くなりそうなので分けて投稿しようと思います、今回はじいちゃんが殺されマッシュが闇落ちするかしないかぐらいの話です、まぁ闇落ちするんですがね……

34スレの87レスから膨らんだ妄想

89レスと91レスは自レスです

マッシュの魔力不全者バレ〜最終選抜の間でじーちゃんがモブに殺されて犯人とその家族殺したマッシュが闇堕ち出奔するやつが見たい

新たな家族として兄弟にがっつり依存したマッシュがイノゼロころす&魔法界壊滅を達成

漫画の15話後ぐらいの時期です

友達はできたけど七魔牙とかか神覚者達とかの関わり合いが少しもないないない!!!



「マッシュ、じいさんが……」


今日最後の授業も終わり

晩御飯前のシュークリームを食べて友達と別れフィンと部屋に戻ろうとしていたマッシュに、青ざめた顔でやって来たブラッドに肩を強く掴まれた


「レグロさん……亡くなった」


「えっ……」


信じたくなかった

視界が歪む、必死に伝えてようとしてるブラッドさんの声が歪む、何を言ってるんだ?じいちゃんは僕を送り出してくれたんだ、嘘に決まっている

べシャリ……シュークリームが落ちる音がした





「……シュ、マッシュくん!!!」


「フィンくん……」


「よかった、いきなり倒れたから……

 もうすぐブラッドさんが来てくれるから待ってい「起きたか」



ブラッドさんがフィンの言葉を遮るように部屋に入り、俯いて椅子に腰掛ける



「学校には、色々伝えている、数日は家に帰って休んでいいそうだ」


「ブラッドさん、あの、嘘ですよね、じいちゃんが……」


「……昨日、街で大掛かりな喧嘩が発生した

 それに巻き込まれて、じいさんは

 俺が、間に合って押さえていれば……

 謝って済む事じゃないのは分かっているが……すまない」


懺悔するかのように伝えるブラッドさんの言葉に嘘はないように感じる

横に居るフィンくんは俯いて何も言わない

大丈夫、これは夢だ、夢であるはずなんだ



「……わかりました、一旦、家に帰ります」


「おう……送ってやる」



「あの、マッシュくん……」


外で聞いていたレモン、ドット、ランスが部屋に入ってくる、3人共フィンと同じように俯いている


「大丈夫……すぐ戻るから」


「すぐ戻るな、気持ちの整理をしてこい」

「俺、何言ったらいいか考えられねぇ……でもよ……」


「…………ありがとう」


「荷物はこれだけか?

 持って行くぞ」


「…………うん」


夕焼けが眩しい校舎の門の前まで送ってくれた友達に手を振り、マッシュはブラッドとトボトボと森へ歩いていく



「……あの」


「……なんだ」


「……夢じゃないですよね、こんな事」


「……すまない、現実だ」


「…………まだ信じてませんから

 魔法があるなら人が生き返ったり、怪我を治せるはずですよね」



「怪我は治せる……が、死者を生き返されるのは禁呪だ、普通のヤツは方法も知らない、知っても現実にするのは莫大な魔法量と知識と時間が必要だ、馬鹿な考えはよせ」



「……そうですか」


「着いたぞ」


「いつの間に……」



マッシュが顔を上げると暗い森の前に居た

いつものように家に帰るだけ、足が前に動かない、重い、足には重りは付けてないのに……ブラッドさんが心配そうにマッシュを見つめる


「大丈夫か……ここまで来てなんだが

 無理だったら、今日は俺の家で泊まって……」


「大丈夫です……大丈夫ですから、うん、大丈夫、大丈夫、大丈夫」


「マッシュ……」



一歩、一歩、歩き出す、止まったらいけない、今、止まったらきっと……



いつもは数分で着くのに何時間も歩いたのだろう歩いたように感じる……

やっと家に着いた、明かりがない、深夜だから?

だったらじいちゃんの声がしないのも仕方ない、きっと寝てしまったんだ





「ただいま、じいちゃん」


扉を開けると目の前にはぼやけた白い大きな長い箱がある

目を凝らそうとすると家に明かりが付いた

ブラッドさんが付けてくれたんだ

だから嫌でも、見えてしまう、見えてしまった

あの長い箱は、大きな長い箱は、あの箱の中身は……あの箱の四角い扉は……


「あっ……あぁ……」

足が震え、崩れ落ちる

嘘だ、嘘かもしれない、嘘であるはずだ、ドッキリかもしれない、じいちゃんとブラッドさんが僕にドッキリをかけているんだ、そんな淡い期待を胸に這いずって、震える指を使い扉を開ける

そこには……………じいちゃんがいた




「俺にはこんな事しかできねぇ……

 すまねぇ!すまねぇ!マッシュ!!!」



泣いて謝るブラッドさん

じいちゃんの顔に触ると動かない、冷たい、鼓動がない、脈がない……少しでも生きている確証が欲しいと触ると嫌でも実感してしまう、あぁ……あぁ……これは現実なんだ……

抱き締められた時の体温も

手を握ってくれた温かさも

頭を撫でてくれた温かさも

優しい声も厳しい声も

一緒に歩いてくれた足も

いつでも見守ってくれた目も

全部……なくなってしまった……


目の前が真っ暗になる……

世界が真っ暗になる……


巫山戯るな、なんで、世界一優しい人がこんな目に合わなければならないのか………



涙は出なかった、今は、全てが真っ暗だった

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