オウくんの居るSEED HD版 PHASE-4 一緒に戦ってやるよ、親友。 後編
カズイ「どこに行くのかな、この船……」
サイ「一度進路変えたよね?まだザフト、居るのかな?」
トール「この艦と、あのMS追ってるんだろ?じゃあ、まだ追われてんのかも……」
フレイ「えぇっ、じゃあ何?これに乗っている方が危ないって事じゃないの、やだぁちょっと……」
オウ「それじゃああのまま、デブリの仲間入りしたかったか?推進部が壊れて、漂う宇宙ゴミに……」
フレイ「それは……そうじゃないけど……」
サイ「オウ、それくらいに……」
ミリィ「壊された救命ポットよりはマシでしょ?オウも怖がらせないでよ、全く」
オウ「ふんっ……」
カズイ「親父たちも、無事だよな?」
サイ「避難命令全土に出てたし、大丈夫だよ」
ムウ「キラ・ヤマト、オウ・ラ・フラガ」
キラ「あ、はい」
オウ「どうした、兄貴?」
ムウ「二人とも、マードック軍曹が怒ってるぞ、人手が足りないんだ……自分の機体くらい、自分で整備しろと」
キラ「僕の機体……ちょっと、僕の機体って!?」
オウ「あー……やっぱりそんな感じか、艦長さん方々も……」
ムウ「実際、今あの二機はキミ達しか乗れないんだから、しょうがないだろう」
キラ「それは……しょうがないと思って二度目も乗りましたけど、でも、僕は軍人でも何でもないんですから!貴方の弟のオウだって!」
ムウ「そうだな、俺だって弟に言いたくないさ……だが、いずれまた戦闘が始まった時、今度は乗らずにそう言いながら死んでくか?」
オウ「兄貴ー、それ俺を盾にしてキラを焚き付ける気満々じゃん……言い方変えなよ?」
ムウ「ああいや、そんなつもりは無かったんだが……」
オウ「気にすんなよキラ、それに今戦えるのはこの戦艦と、俺とお前……兄貴だけなんだ……ここで死にたくないだろ?」
キラ「でも……僕は……」
ムウ「キミは、出来るだけの力を持っているだろう?だから、出来る事をやれよ、そう時間は無いぞ?悩んでる時間もな?」
オウ「せめて悩む時間くらい欲しいぜ……できればジンのOS書き換えたいんだよ、お前が居なきゃ無理だ」
サイ「あの!この船は何処へ向かってるんですか!?」
ムウ「ユーラシアの軍事要塞だ、まぁすんなり入れれば良いがなってとこさ」
オウ「じゃあキラ……先行ってるぜ?」
キラ「分かったよ、行くから……はぁ……」
オウ「大丈夫だ、俺がキラを墜とさせないからさ?」
キラ「あんな変な動かし方で?」
オウ「お前が調整してくれたら上手くやれるさ」
フレイ「え、え?何?あのキラって子と、軟派な奴、あの……」
サイ「キミの乗った救命ポット、MSに運ばれて来たって言ってたろ?二機あったのは見た?あれを操縦してたの、キラとオウなんだ」
フレイ「ええ!?あの二人が!?でもあの、何でMSなんて?」
カズイ「え?知らなかった?キラはコーディネイターだよ?」
フレイ「えっ!?じゃああの軟派男も?」
サイ「いや、あいつはナチュラル……ただ、オウはキラの次に成績いいんだよ、あんなんでも」
ミリィ「そうそう、ほんと世の中分からないわよねー……しかもさっき来てた軍人さんの弟さんよ?」
カズイ「キラとは親友なんだよ、オウは……プログラミング大会で組んで優勝するくらい息ぴったりなんだ……」
トール「あいつならザフトの機体ハッキングして乗り回すなんてやりかねないよなぁ……」
サイ「まぁ兎も角、キラはコーディネイターだけど、ザフトじゃない」
ミリィ「私たちの仲間、友達よ」
フレイ「そう……」
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オウ「しっかしまぁ、並べるとえらい違いだよなー如何にもエース機と量産型って感じでよ」
キラ「うわっ……よくこれで動かしたね?死ななかっただけマシだよ」
オウ「あくまで何とか動かすの急拵えだったんだ、仕方ないだろ?今から俺とお前で仕上げる……こいつをうまく動かせたら、お前の負担も減るだろうさ」
キラ「……MSを動かせたって、戦争が出来るわけじゃないよ」
オウ「……まぁな、じゃあ始めるぞ?」
テレレレーテレレッテー