チョキ宮と雪宮の出会い

チョキ宮と雪宮の出会い



※謎時空です

※原作ユッキーと花ユッキーが出会ったらという設定

※チョキ宮視点


 背中に感じる冷たい温度と硬い感触に意識が引き戻される、瞼を開けると見覚えの無い真っ白な天井が目に入った。

 硬い場所で寝ていたせいか少し痛む身体を起こして俺は視線を巡らせる。真っ白な壁に真っ白な床、まるで自分以外の色が消えたのかと錯覚するほどの白一色、ただ唯一違うのは床に誰かが倒れている事だけ。

 自分は確かに凪くんと一緒に寝ていたはずなのにここは何処なんだろう?寝ている間に誰かに連れてこられた?凪くんは無事なんだろうか?不安と焦燥で視界が滲む。

 ふらつきながら立ち上がり未だに倒れている誰かを無視して空間の隅に移動する、壁を背にして座り込めば少しだけ落ち着く気がした。膝に顔を埋めて目を閉じる、これは夢だ、だからもう一度眠ってしまおう。

 夢から覚めたら凪くんを起こさなきゃ、撮影も無いから凪くんとのんびりしよう。俺は凪くんの花なんだから凪くんのそばにいないと。

 ぐるぐる思考していると衣擦れの音が聞こえた、まさか倒れていた人が起きたのだろうか。

「ここは…何処だ?」

 静かな空間だからか声がよく聞こえた、いや、それより、それよりも。

 膝から顔を上げて目を開ければ上半身を起こしたその人と目が合う、その人は俺のよく知ってる人だった。よく知ってるなんてものじゃない、だってその人の顔は…。

「…俺?」


 自分と、同じ顔だったのだから。

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