誰の独白かはお好みで
ベッドに横たわり、天井を見つめる。
初潮が来てすぐに妊娠促進剤や子宝に恵まれるという呪いを複数受け、すぐに身籠った未熟な身体。
案の定出産の負担は極めて大きく、それなりに鍛えて丈夫であるはずの自分でもここ数日寝台から身体が動かせなくなっている。
兄弟たちは任務でみんな出払っている。先ほどまでベッドの脇にいてずっと手を握っていてくれたセルはお父様の呼び出しを受けて謝りながら出ていってしまった。
誰もいない静かな自室。
わけもなく涙が出た。
産まれた我が子は少し顔を見られだけでお父様に連れていかれて、抱かせてもらうこともなかった。
そのまま実験体として使い捨てられて数週間後には死んだらしい。
この城ではそれが当然だ。
自分たちだって心臓を取るための器。魔力が高く利用価値があるから様々な教育を受けられ換えが効きにくい扱いをされているだけ。
お父様からすれば人のカタチをした培養器という辺りの認識だろう。
そんなことは、頭では分かっていた。はずだった。
今回。実感としても、強く強く思い知らされた。
…胎が、酷く寒い。
妊娠と出産で積み重なった身体のダメージが脳に響く。
少し前までスクスク育って元気に動いていた胎が、軽い。寒い。何もなくて、何かが欲しくて、わけもなく焦燥が募って。
どうすればこの焦りを解消できるかわからず片端から男のモノを咥え込んだ。
快楽と支配欲に歪んだ男の顔が自分に近づくのが、どうしようもなく不快だった。
頬に、首に、胸に、腹に、体温と湿り気が触れるたび、叫び出したくなった。
それでも。
ナカに出された後だけは、ほんの少し満たされたような錯覚を覚えた。
─────────────────
2回目以降の妊娠からは自傷も兼ねて相手がわからない乱交だとか、治安悪い路地裏で酒飲んで潰れたりしてわざとレイプされたりだとかしたんじゃなかろうか
※イノゼロ投獄後は神覚者とハッピーらぶらぶえっちをして結婚して幸せ家族になります
※でもバッドエンドもいいよね…一生この傷を抱え込んで、ドミナやマッシュのお子さんが育ってくのを見て、人がいないところで1人下腹部を撫でながら誰かに謝ってるんだ