マンション編感想

マンション編感想



要約:死に様を見てビリーバーが推しになりました


信頼できない語り手だ…!

まさか死後の未来が見えないという制限もフェイクだったとは…まんまと引っかけられてしまった


最後に判明する事実が実はビリーバーもオオカワウソと似たもの同士で、それが一緒に探検したオオカワウソであろうと自分の命であろうと大親友のフライフィアーであろうとよりよい未来のために切り捨てる覚悟のできるメンタルの子だったことが明らかになったのに痺れた


そしてここまで読んでからもう一回オオカワウソとの探索パート読み返してみると一度も敵対してないのに敵同士の奇妙な友情みたいなものが感じられる…ビリウソキテル…


ビリーバー、一つしかないものを切り捨てる覚悟ができている点ではもしかするとオオカワウソよりもイカれた合理主義者かもしれないよね

別に優劣を比べてるわけじゃないし、たぶんビリーバーが複製魔法を持っててもあそこまで躊躇のない自爆特攻はできないだろうけど、大局的な戦略眼はきっとビリーバーに軍配が上がると思うんだ

それでいて数日間未来視を酷使していた描写からするとできるだけ多くが助かる方法(あるいはフライフィアーが助かる方法)を最後まで模索してたとも読み取れる


「人事を尽くして天命を待つ」という言葉がこれ以上に似合う参加者もいないだろう

ビリーバーを軍師に据えて無限に増えるオオカワウソの軍隊を運用したらきっとすごく強いだろうなぁとか思ってる きっと似たもの同士だから相性もいいはず…生存if見たかったなぁ…


手記には「どう感じたかは捏造した」と書いてあるからもしかすると最期まで死の恐怖と格闘してたのかもしれないし、そもそも最後の独白以外全部うそっぱちかもしれないので読者にすら人格はほとんどわからないんだよね…

読者が唯一わかるのは、自身が魔法少女だと知らなかったこと、未来を見て自分と大親友の命を切り捨てる覚悟をしたこと、そしてか細い糸のような希望に賭けて他の参加者に託した「信じる者」だったことだけ


なんというかビリーバーって正義の狂人って感じがする

表面的には頭がおかしい電波系のようでいて実は常識人だけど、本当はさらに奥深くのところで利他的な方向にネジが外れてる

それを有り体に言えば「ヒーロー」って言葉になるんじゃないかと思う

そして魔法少女だってヒーローの一種だから、本人は自分がそれとすら思っていないんだろうけどここまで出てきた中で一番魔法少女らしいキャラだったとも言えるんだ

本当に死んだのが惜しいよ…


…困ったなこのキャラのことなにもわからないのに好きになっちゃったぞ…

まだ書きたい感想はあるけどとりあえずここまでにしておきます


P.S.ビリウソを推せ


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