黒閃と黒星

黒閃と黒星



 「オレが東堂を叩く」


 「俺が岩戸(シスター)を倒す」


 仲間達に同校の者達にそう宣言した。


 交流会、団体戦


 因縁の戦いその最後の幕が下ろされる


 岩戸那岐は空を走る様に

 東堂葵は地を縮めるか如く移動し


 両者は出会った


 「待っていたぞ!!岩戸(シスター)!!」


 笑いながら、されど相手に対応するために万全の構えを取り声を上げる


 一方、薙刀を構え、静かに


 「………始めよう」


 と岩戸那岐は告げる、戦いの火蓋はその両雄が並び立った瞬間に切って落とされた


 東堂が力を込め地面を蹴り上げる土や草が巻き上げられ視界が塞がるが岩戸の五感を持ってすれば探知は容易であるが。


 東堂の術式 不義遊戯は呪力の込められた物体と物体を拍手に合わせて入れ替える術式、一回

 東堂が那岐の後ろに立つ、反撃の為に薙刀を振るうが2回目の拍手、攻撃は透かされる


 2回目の拍手は土と那岐の位置の入れ替え、更に素早く3回目の拍手


 那岐は集中し、全方位に警戒を入れるが

 それはフェイントだった入れ替わりは起きず、呪力で強化された身体能力で一気に東堂は距離は詰める。


 気持ちの高ぶり、全神経を集中させた一撃に呪力は黒く爆ぜた


 「黒閃!!」


「カハッいきなりか……」


「全力を出し切る、それでこそだろう?」


「違いないね」


 那岐の肉体を抉る様にその拳は叩き込まれる、すかさず東堂は追撃の為に手を叩くあらかじめ配置しておいて呪具を使い連撃を叩き込む相手には体力を全快させる反転術式がある先にそれを切らせなければコチラに勝ち目は無い、黒閃を決めゾーンに入った東堂は那岐の反射神経より動き、コレを成した


 しかし、一方的にやられるの那岐では無い、東堂の動きを読み反転術式を使いながら攻撃を繰り出し、更に広く簡易領域を広げ不義遊戯の必中効果を中和する。


 そして、薙刀を素早く突き出した

 コチラも狂うように集中した一撃

 相手に置いていかれては行けないとばかりに彼女の呪力も黒く爆ぜる。


 「やはりか!!岩戸(シスター)お前が俺に置いて行かれる筈がない!!」


 論理と根性、智慧と野生のぶつかりあい互いのボルテージ、ポテンシャルは天井知らずの高みへと登ってゆく。


「さぁ、決着を付けよう」


 「勿論だ岩戸(シスター)」


 拍手と回避、呪具と薙刀のしのぎ合い

 が岩戸那岐は想定をしていなかった、彼女の未来予測は彼女の知る世界に近いモノを把握し戦闘論理に従い筋道を立てる、だが今眼の前にいる相手はその近しい世界達を超えた。


 拍手をした、那岐の視界が体がひっくり返る体が反転したことで体勢を崩し、更成る拍手の連発。


 那岐の五感は優れていた、優れていたからこそ自身の位置が方向を全て把握していただがそれを超える揺さぶりをかける為に東堂は全力を出した、優れた感覚すら正常と思えなくなるほどの拍手乱打、そして万全の状態を決め


 最高の一撃を決めた呪力は再び彼を祝福する二度目の黒閃である。


 那岐は自身の体を傷つける事でその場に立っているが意識は既にふらついていた。

 

 「立つか……」


 「最後の最後は……勝ちたい」


 「そうか、だが勝つのは俺だ!!」


 引き出せれた120いや150%のポテンシャルは最早簡易領域の必中の中和すらも研ぎ澄まされた集中力と最適化された出力で打ち消しものともせずに、東堂はコチラに迫り。


 トドメの拳を叩き込む、

 岩戸那岐の意識が落ちる。


3年間に渡って行われた団体戦3回目の東堂からの黒星であった。




 おまけ


AIで自分にも出来るのではと思い

 人間無骨くんちゃん作成中






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