ワクチン市場、8兆円規模に 開発に成功した企業は巨利

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江口英佑 ニューヨーク=真海喬生
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 新型コロナワクチンの市場が急拡大している。試算では今年の世界の市場規模は最大8兆円になる。治療薬で売り上げが大きい抗がん剤糖尿病治療薬に次ぐ規模になりそうだ。日本では今年度最大約3千億円になると見込まれている。ワクチンの開発に成功した一部の製薬会社は大きな利益を得ている。

 医療情報提供会社の米IQVIAは、今年のコロナワクチンの市場規模は最大約750億ドル(約8兆円)になると、4月時点で予測している。2022年末には世界全体で70%以上の人が接種すると想定する。

 昨年、売り上げが最も多かった薬の領域は抗がん剤で約17兆円だった。2位は糖尿病治療薬で約12兆円、3位は自己免疫疾患薬で約7兆円、ワクチンは16位の約2・5兆円だった。

 IQVIAの24日の発表では、日本のコロナワクチンの市場規模について16歳以上の8割が今年度中に接種する前提で、21年度は最大約3千億円になると推計した。

 日本での1回あたりの接種費用は平均で約1300円と見込んでいる。費用の推計を製薬会社ごとにみると、米ファイザー製20ドル、米モデルナ製30ドル、英アストラゼネカ製8ドルなどとしている。日本政府はワクチンの契約金額は明らかにしていない。

 日本では英アストラゼネカ製…

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