最近は多くの野菜を頂く機会に恵まれてその処分に困っている。茄子・人参・玉ねぎ・ひらたけ・胡瓜・馬鈴薯など調理を目的とした食材品で、そのままでは食べる事はなく何らかの調理の材料となるものが多い。物価が高騰しているさなかで家計には非常に助かるのだが、日増しにその数や量・種類が増えていくと1人で食べ切れる限界を超してしまう。生野菜なので鮮度などから賞味(消費)期限があり、過度に過ぎると腐ってしまい、廃棄処分によるフ－ドロスに繋がってしまう。同じ食材でも炒め物や煮物・蒸し料理にして、味付けなどを代えていけば飽きることなく食事を楽しむことが出来る。今回は天ぷら料理という新しい分野に挑戦すべくこちらの商品を購入した。天ぷら料理と言うとどうしても、危険な調理方法と言うイメ－ジが先走ってしまい、これまで自身の料理のレパ－トリ－からは意図的に外してきた。昔はガスコンロで揚げ物料理をつくる際には油が跳ねて引火しない様に、母親が細心の注意を払っていたのを子供ながらに覚えているからだ。天ぷら料理は昔から好きなほうで、自身では料理することもなかったので、ス－パ－の総菜品を購入して食べていた。いま手元にある食材を天ぷらにして頂けば食が弾み、消費に繋がって食材を減らすことができる。自宅にあるコンロはIHで火を使わない器具だ。そんな背景も手伝ってか、今回生まれて初めて天ぷら料理にトライすべくこちらの商品を手配したのだが、数ある専用鍋から選出するにあたりいくつか注意すべき点ある。天ぷら鍋の形状と素材に関しては、油にしっかりと食材が浸るよう深型となっており、熱伝導率のよい鉄の素材が使われている。食材を入れても油の温度が下がりにくいので、天ぷらやフライをサクッと揚げることが出来る。油の温度がすばやく適温になり、食材を入れて一度は温度が下がってもすぐ適温に戻るのがおいしく揚げる条件だ。それを可能にしているのが蓄熱性と熱伝導性に優れた鉄製の素材でIHコンロにも対応している。しかし温度を保ちやすい鍋というのは、厚みがあり重い傾向にあるため扱いづらいデメリットもある。こちらの商品は重量が1.35kgもあり、熱伝導率が良いために調理中に鍋の取っ手部を持つと熱くて素手では握れない。鍋の油は酸化しやすいので、同じ天ぷら油を繰り返し使うのには向いていない。錆びやすい材質なので、洗った後はしっかりと乾燥させてから保存するなどのケアが必要になる。鉄以外の素材では銅やステンレス・ホ－ロ－などがある。この中で銅は最も熱伝導率が高く、短時間で油の温度を上げてくれるので、天ぷら屋などプロ業者向けの製品が多い。その分値段も高めで、IHには非対応でガスコンロ専用となっており一般家庭にはどちらかというと不向き。ステンレスは軽くて扱いやすいが、油が温まるまでにやや時間はかかるが、蓄熱性は高いので温度を一定に保ってくれる。錆びにくい素材のため手入れに手間がかからない。サイズは直径20cmの1-2人分用で、場所も取らずに置ける省スペ－ス型。単に天ぷら調理だけに留まらずに、カレーなどに素揚げのナスやレンコンをトッピングするなど副菜用の食材をさっと揚げる時などにもこれ1つあればなにかと便利だ。深型構造となっているので油がはねても手に当たりにくく、面積当たりの高さがあるので少量の油でも充分な量が賄えて経済的だ。しかし一度にたくさんは揚げられずに何回かに分けての対応となる。そのたびに油の温度も下がるので、調理時間も長くなってくる。商品には付属品として油温度計や油跳ねガード・油切り網などが付いている。実は今回の商品選びで鍵となったのがこれら付属品たちの存在だ。天ぷら鍋自体はどこもかしこも大差ないのだが、他の商品と差別化できる要素としては、これら付属品たちの存在が実用性の高い付加価値品となって非常に役立つものとなってくるのだ。以下に順を追ってそれらの機能性を紹介していく。まずは油温度計。天ぷらの揚げ油は170～180度ほどがベストな環境で、この温度帯の確認方法としては菜箸に衣をつけて揚げ油に何滴か落として、衣がフライパンの底まで沈んだ瞬間にすぐ上にあがってくる状態がその目安とされている。温度計があれば適温状態が一目でわかるし、揚げ物をするたびに温度計を油に差し込んで温度を確認する必要がないので大変重宝している。油はねガードは、専用フ－ドが付いており周囲に油が跳ねない様な設計構造となっている。これはガスコンロへの引火防止や火傷対策には非常に有効である。今はIHコンロを使っているので引火の心配はないものの、コンロ周辺には油の飛び散りが少ないので、油のこびり付きや油汚れによる清掃は楽になる。箸で具材を油に入れる際に、油の飛び散りが激しいと手などに火傷を負ってしまうので安全面からも評価できる。鍋ぶたに取付けられた網は、揚げた天ぷらを一時的において油切りするには非常に有効だ。若干の傾斜が付いており、溜まった油は溝から鍋の中に流れ出る構造となっているので無駄なく使えるアイデア設計だ。しかし鍋に取り付けた網の上に食材をそのまま置いておくと、せっかくサクッと仕上がった衣が熱気や水蒸気を吸ってシナシナになってしまうので要注意だ。一時的に使用するなら問題はないが、できあがった揚げ物はできるだけ別のパットに移すのがおすすめだ。なにも天ぷら専用鍋にこだわらなくても、深型のフライパンでも揚げ物は作れるし調理することもできる。ではなぜ揚げ物専用の鍋が必要なのかというと、油の温度を保つという点が大きく異なるからだ。熱伝導率や蓄熱性が低い鍋で揚げ物をすると油の温度が安定せず、べチャッとした仕上がりになってしまう。本来のサクサク感がなくなってしまい、天ぷらやフライなどの揚げ物料理とはほど遠いものとなってしまうからだ。天ぷら油にはサラダ油・キャノラ－油・ゴマ油・べに花油・オリ－ブ油などが適している。1度使っても透き通って嫌な匂いがしなければ、そのまま再利用ができる。2～3週間の間に3～4回の使用が1つの目安だ。古い油でひどく濁っていたり食材が焦げやすい場合は、新しいものへの交換のサインだ。使い終わった油は水道に流すことはできない。市販の凝固剤を使って処分することになる。凝固剤がない場合は油をビニール袋に入れ、漏れないように口をしっかり縛ってから燃えるゴミとして出す。これまでは本格的な揚げ物はハードルが高いと思っていたのだが、専用鍋を使うことにより誰もが安全かつ簡単に調理出来る様になるのだ。温度計が付いてたり、油はね防止ガードや油切り網などの付属品も調理に手助けしてくれるので、揚げ物初心者にはとても心強い。天ぷらだけでなくフライにも使えるので、自身の料理のレパ－トリ－も今後幅が広がっていく。今回は添付画像の通り具材に茄子・ひらたけ・茶葉の新芽を使ったが、他にもっとたくさんの揚げ物をして天ぷら料理が楽しくなるような専用鍋だ!!