レノファ山口FC

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PREVIEW

ボランチの攻守への関わりに注目!

みらスタでの2連勝を目指し、総力で戦おう!

 

5連戦の真ん中にやってくるV・ファーレン長崎とのホームゲーム。
我らがレノファ山口FCのイレブンはアウェイの地での苦戦をエネルギーに昇華させ、維新みらいふスタジアムでの勝利を目指して90分間の激闘に挑む。

 

レノファの直近2試合は悔しい敗戦となった。リーグ戦前節のファジアーノ岡山戦はコーナーキックの流れから失点し、0-1の黒星。ミッドウィークに行われたJリーグYBCルヴァンカップの松本山雅FC戦は延長戦、PK戦までもつれる戦いになったが、惜しくも2回戦進出は逃した。

 

ただ課題は限定されており、チームはミーティングと集中したトレーニングでしっかりと修正を施した。大きく分けて二つある課題点の克服が今節の勝敗の分かれ目でもあり、見どころでもある。

 

一つはやはりボランチのゲームメークだ。岡山戦、松本戦ともに相手のプレスにはまってしまい、タクトを振るべきボランチが自由を失ってしまった。志垣良監督は「ボランチが何回ボールに触れるかはバロメーターだが、全く触れていなかったのが、ゲームの流れができなかった要因の一つ」と話し、ボランチとのパス交換が叶いやすい状況作りを促す。

 

ボランチ自身もボールを収めるだけでなく、長崎の整った守備布陣に風穴を開けるべく、意欲的にボールを配っていくことが重要になる。18.相田勇樹は松本戦で途中出場し、38.末永透瑛と94.シルビオ・ジュニオールの両ゴールで起点となる動きを見せた。こうした仕事を増やせれば長崎戦でもゴールが近づいてくるだろう。ボランチがいかにボールに関わり、アクションを起こしていくか。中盤にいる職人たちの仕事は大いに注目だ。

二つ目のポイントがセットプレーの攻防だ。
レノファはリーグ戦もルヴァンカップもセットプレーからの失点が目立っており、この部分も重点的に修正に取り組んでいる。身長面の不利はやむを得ないが、ファーストボールにしっかりと反応し、相手に先に触らせないという当たり前の守備を徹底していきたい。

 

逆にセットプレーの攻撃では、37.田邉光平、48.新保海鈴のキックが安定してきているほか、10.池上丈二の戦列復帰でキッカーのバリエーションは増えてきた。アイデアも豊富にあり、セットプレーのチャンスは大きな得点源になる。

今節は出場停止の選手がいたり、試合中に負傷離脱したりした選手がいるほか、ルヴァンカップは寒風下での120分の戦いになり、選手のコンディションは決して一様ではない。
ただ末永のプロ初ゴールをはじめ、FW陣が次々にゴールを挙げているのは嬉しいニュースで、スタメン選考のテーブルに乗っている選手は多い。志垣監督が誰をチョイスして、どのように試合を運ぶのか、難敵相手の攻撃戦術も見る者を楽しませてくれそうだ。

 

「サポーターの方が温かく声援を送ってくださっている。その声援に応え、勝点3の喜びを分かち合えるように、躍動感のあるサッカーをしたい。我々のパワー、実力を出して長崎に立ち向かっていきたい」(志垣監督)

 

リーグ戦での連敗阻止と、維新みらいふスタジアムでの連勝に向けて、短い時間でも準備は整った! 

直近2試合の課題をパワーに、上昇を目指す戦いがまもなくキックオフを迎える。

今節もスタジアム一丸の総力戦で戦っていこう!

PICK UP

古巣戦に挑む攻撃のキーマン

バイシクルシュートの再演にも注目

 

シャープなランニングでペナルティーエリアを攻略したり、クロスボールからシュートシーンを創出したりと攻撃に欠かせないキーマンとなっている16.吉岡雅和。
長崎県出身で、V・ファーレン長崎でプロ生活を始めた吉岡にとって今節は思い入れのある対戦カードとなり、「レノファサポーターには勝利を、長崎のサポーターには成長した姿を見せたい」と思いを語る。

2017年から長崎に所属し、2018年の後半戦こそ育成型期限付き移籍でカターレ富山でプレーしたが、Jリーグデビューと初得点も長崎のユニフォームを着てマークした。21年にアビスパ福岡でJ1の舞台に立ち、その経験を引っ提げて22年からレノファで主力の一人となって攻撃を活性化させている。

 

リーグ戦前節のファジアーノ岡山戦では、前半20分に37.田邉光平のクロスからバイシクルシュートを放った。「遊びの中でやったりすることはありますが、公式戦で(バイシクルシュートを)蹴るのは初めてですよ」とひょうひょうと話す言葉とは裏腹に、シュートはわずかに逸れただけ。どよめきが起きたシュートの解説を求めると、吉岡はこう振り返った。

 

「光平が背後に抜けて、(ダイレクトで)左足でクロスを上げようとするタイミングで僕が(ペナルティーエリアの)中に入っていきました。ただ光平が切り返したので、自分も動き直そうと思ったんですが、その時にはボールが上がってきていました。届かないかなと思いましたが、カウンターを食らうのは怖かったので、とりあえず当てなくてはと。そう思って打ったのがあの形でした」

 

映像を見ながら振り返ると分かりやすいが、吉岡は数秒の間に正確な判断を連続させ、あのバイシクルシュートに移ったことが分かる。「蹴ったあとにビジョンで映像が流れて、結構惜しかったのが分かりました。もうちょっとミートできたかな…」と頭を掻くシュートは、吉岡の新しい一面を見せるものとなった。

 

彼の身体能力は底知れないものがあるが、もちろんレノファに白星を運ぶには飛び道具だけでなく、いつも通りの組織で崩していくプレーも必要になる。

 

「横パスとかボランチに当てるボールを入れて、相手のディフェンスの目線を変えていきたい。そういう攻撃のバリエーションはもっと増やさないといけないです。一対一の場面になっても相手をはがすことができれば、相手の形はずれてくる。そういった仕掛けをしたり、裏抜けをしたりして違いを出せれば、チームとしても楽にできると思います」

古巣戦もやるべきことは変わらない。

培ってきた連係をベースに、前を向ける場面では迫力を持ってゴールへと突き進む作業をやり続けるだけだ。
ただ、飛び道具への期待値が高まっているのも事実。「やっぱりゴールは決めたい。次こそは決めます」。はにかむ笑みに自信がのぞく吉岡雅和の古巣戦。

レノファで3年目を迎えるアタッカーの全身を使った一振りに期待が懸かる。

選手コメント

長崎は守備に関しては本当に手堅くなっているという印象があります。
自分たちがミスマッチを作った中で、相手が食いついてきた時にスピードアップできれば、決してはがせない相手ではないと思いますが、ミスマッチを作り、ミスマッチを上手く使いながら、スペースを有効に使いたいと思います。

 

ボランチでは(田邉光平選手は)ボールに触れるし、運べるし、さばける。
強度でも小柄ではありながらも粘り強さもあります。ボランチの選手をうまくフリーにさせるためには、後ろやサイドの選手が、レノファの今のシステムを上手く使ってフリーになれるプレーヤーを作らないといけない。そうやっていかないと自分たちの時間は作れないと思います。

 

セットプレーの失点を減らすには、まずはペナルティーエリア付近でのファールを減らすこと。
松本戦でも、岡山戦でも多かったと思いますので、そこは減らさないといけないです。ゾーンで守っているので、セットプレーになったらとにかく自分にエリアに来たらクリーンヒットさせない。ただそれ以外は粘り強く守れてはいるので、そこは継続していきたいと思います。

選手コメント

(松本戦は)ボールをしっかり引き出してスムーズに前進させることと、押し込まれた時の守備対応の指示を受けて入りました。それが遂行できた場面もありましたが、そういうシーンはまだまだ少なかったので、もっと上げていきたいと思います。出場時間は徐々に伸ばしていければと思っていますが、75分もプレーしたのは想定外でしたが、そこで動けたのは次につながると思います。

 

プレースタイル的にも(ボランチが)動かないとダメですし、前に関わるプレーは増やさないといけないです。連戦ですが、目の前の試合にいつでも出て行ける準備はやっています。自分がスタートから出るのか、サブで出るのか、出場がないのか、そういう状況に関わらず一日一日を大事にして、目の前の試合に向けて準備をしていくことが大事だと思います。

 

相手の枚数の掛け方に応じてのビルドアップは、個人としてもチームとしてもやっていかないといけないところです。長崎は一人一人が上手いですし、FWの強度もありますので、FWの選手をどれだけ動かして守備で疲れさせるかも大事だと思います。長崎もゴール前はしっかりブロックを作って堅いイメージがありますので、ただ放り込むのではなく、うまく内側を突いていけるようにしていきたいと思います。

 

前節フォーメーション

前節ハイライト

前回対戦ハイライト

スタッツ

jstats

V・ファーレン長崎 PICK UP PLAYER

エジカル ジュニオ 選手

得点量産中のストライカーに対峙

組織守備でゴール阻止へ

 

レノファの志垣良監督は長崎について「外国人選手はトップクラスで、守備に関しても細かく緻密にやられている。今まで対戦してきた中でレベルが一番高いチーム」と評しているが、その「トップクラス」の実力を結果で示しているのが、公式戦3試合連続ゴールを挙げているエジガル・ジュニオ(背番号11)だ。

 

3月2日の第2節ベガルタ仙台戦で途中出場してヘディングシュートをしずめると、4日後のルヴァンカップではクロスボールのこぼれを冷静に流し込んで先制点を奪取。1週間前の第3節清水エスパルス戦では先発し、カウンターとコーナーキックから1点ずつを挙げた。

 

ダイナミックかつ正確に放つシュートの威力は抜群で、レノファの守備陣からすれば一切の隙を与えられない。また、ジュニオは身長174cmのストライカーだが、188cmのフアンマ・デルガド(背番号9)の先発も考えられ、相手の出方に応じた守備も必要になる。

 

レノファ守備陣にとっては試金石にもなる。彼らに背後を取られないためのラインコントロール、エアバトルを含む対人守備の強度(インテンシティー)は当然に必要になり、6.キム・ボムヨンと40.平瀬大が本領発揮の試合になる。また、ラストパスを送る増山朝陽(背番号8)などの動きも制限しなければならず、サイドの選手たちも高い集中力で臨みたい。

 

ただ総力で戦うことでレノファが得るものは大きい。やるべきことを徹底し、屈強なFW陣に仕事をさせなければ、今後の見通しも一層明るくなるに違いない。5連戦のレノファではあるが、組織を存分に機能させたディフェンスで無失点試合を築いていきたい。

レノファニスタ

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