レノファ山口FC

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PREVIEW

連休ラストマッチは山形との好勝負!

ピッチ内からの発信力にも注目!

 

中2日の厳しい日程でホーム戦を迎えた。ゴールデンウィークの最終日に組まれたモンテディオ山形戦は、天候次第ではあるがお互いの特徴が出る好ゲームになるだろう。ワクワクするサッカーに期待大だ。

 

我らがレノファ山口FCは2日間のインターバルを回復と戦術深化などに充てたほか、5月4日の練習では長めにミーティングを行い、志垣良監督は前節の失点場面に見え隠れした甘さに言及。映像も使って、個人個人の責任感やリーダーシップの醸成を図った。

「仙台戦はやろうとすることをやれていたところもあるが、上手くいっている時間だからこそ、中で締めることをやらないといけない。誰かが言ってくれるといような感じで頼ってしまっている。一人一人が自覚を持って発信する力を持つ必要がある。どう殻を破らせるかをやっていかないといけない」(志垣監督)

 

今節は15.前貴之が出場停止となっているほか、前節のベガルタ仙台戦でハードワークした選手の何人かはメンバーから外れる可能性がある。特に前に関しては志垣監督が「タカは言葉で引っ張るタイプではないが、がむしゃらにやれる。綺麗にやる選手が多い中で、パワー、強度を出せる」と信頼を寄せているだけに、手痛い空席。ただ「ピンチはチャンス」とフレッシュな選手たちの躍動を促す。

 

志垣監督が求めるリーダーシップを発揮し、中2日で迎える難しいゲームを勝利に導けるか。まずはピッチ内での選手たちの振る舞いにも注目してほしい。

 

相手のモンテディオ山形は、レノファでも指揮した渡邉晋監督が率いている。良い立ち位置を取り、ボールを保持して前進していくというスタイルは不変で、センターレーンにはボールを動かせる選手が揃う。

 

レノファは直近2試合、相手にハイプレスを仕掛けると、相手がボールを蹴り出してくるという場面が続いた。相手のミスを誘って高い位置で奪い取るというシーンもあり、基本的にはハイプレスが効きやすい相手だった。しかし、山形はボランチの高江麗央(背番号7)、インサイドハーフの國分伸太郎(同25)などがしっかりとした中継地点になっており、ピッチ状況が悪くない限り、中盤を省略するようなサッカーはしないだろう。

 

山形のパサーに仕事をさせないことはレノファが無失点で試合を進めるには重要なポイントだ。ただ、直近2戦とは違い、二つの状況に分けたプレッシングの判断が必要になる。

 

一つは相手のセンターバックやボランチ、インサイドハーフに連続してプレスを仕掛ける時間帯だ。試合序盤のほか、ボールを奪い取ってショートカウンターに出られる可能性が高いと判断した状況では、このようなハイプレスを仕掛け、あわよくばボールを高い位置で奪還したい。24.梅木翼、18.相田勇樹などの連続したプレッシングが効けば、相手の技巧派のパサーも前進は難しくなる。

もう一つは相手のパサーにボールを持たせつつ、そのパスコースを限定することで決定的な仕事をさせないという時間帯だ。レノファは中央でブロックを固め、相手には「Uの字」のボールを回させるだけにする。前節の仙台戦でもそのような時間を作れていた。もっとも集中を欠くと中央にボールを入れられるため、リーダーシップに通じる「声」を掛け合ってブロックを機能させたい。

 

後者は見る側からすると多少の焦ったさもあるが、相手にボールを持たせることでエネルギーをチャージし、攻撃局面に備えている時間帯でもある。いわばスマートフォンを電源につなぎ、満充電まで待っている時間だ。フル充電できれば、残量低下のサインが出るまではレノファの攻撃時間になる。

 

攻撃では山形はサイドバックが高い位置を取ってくるなど、前掛かりのポジション取りをしてくるが、その背後を狙ったパス供給やダイナミックなサイドチェンジでオープンスペースを活かせるとチャンスは広がってくる。雨でピッチコンディションが悪くなれば、19.山本駿亮や24.梅木翼をターゲットにした長いボールも使って相手陣地を攻略したい。

 

今節はタイトな日程で双方ともにメンバーは読みにくい。天候も心配されるものの、良い守備から良い攻撃に移るというサッカーを貫けば、勝機は引き寄せられるだろう。

大勢のサポーターの後押しも必ず力になる! 

ゴールデンウィークの最後は絶対勝利。総力結集の素晴らしい試合を、スタジアム全員の力で作っていこう!

PICK UP

雨も上昇への転機に

勝利を追う守護神の気迫

前節は古巣戦のベガルタ仙台戦に臨み、敗れたとはいえ、PKではキッカーの動きを読んで同方向に身体を伸ばしたり、味方のクリアミスから作られたピンチでも冷静な対応でシュートを打たせなかった。守護神という言葉を体現する21.関憲太郎は「上に食らいつくためには勝ちが欲しかった試合だった」と悔やんだが、仙台の関係者にも健在ぶりを示す90分間になった。

 

「仙台には10年もいましたので意識しないわけはないですが、試合に集中することは常日頃から自分の中で思っているところです。ただ、試合が終わってみて、改めて良いスタジアムだったと思いましたし、後押しが選手を奮い立たせるスタジアムだと感じました」

 

レノファサポーターの後押しも感じやすいスタジアムであり、独特の雰囲気の中で関などレノファイレブンは堂々と戦った90分間になった。ゲーム内容は紙一重。しかし、一瞬の隙から前半終了間際に失点を喫することとなった。

 

GKにとってはボールに触れるのが難しい、いわゆるノーチャンスの失点場面。天を仰いだ守護神は「強度の部分は常日頃から言われているところです。時間帯、プレー速度、戻す速度、そういうところが強度につながっていて、無失点で前半を折り返せるというところで、ふと隙が生まれてしまった」と振り返った。

 

それでも、昨年に比べるとイージーミスからの失点は減ってきている。昨シーズンは自陣でのボールロストが引き金になって、ショートカウンターやクロスボールからの失点を繰り返した。今年はリスクを軽減できてきており、関は次のように志垣レノファでの変化を語る。

 

「プレーエリアはしっかりミーティングで落とし込まれていて、リスクを冒さないとか、自分たちの特徴を相手陣地で出すということはゲームを通して共通理解を持てています。そこが良い方向につながっているのではないかと思います」

 

今節は15.前貴之選手が出場停止になるなど守備陣の顔ぶれが定まらないものの、関は「今年の立ち上げから積み上げてきていて、肌感覚で分かっている部分がありますので、そこに関しては問題はないです」ときっぱり。どういうメンバー構成になろうとも、やるべき仕事に集中する。

 

関は身体能力が高く、予測精度も高い。試合の中でも相手FWの特徴を分析して情報をアップデートし、好セーブにつなげている。単純な体格では他のGKが上を行く部分もあるが、彼を守護神たらしめているのは、補ってあまりあるそれらの能力だ。

 

今節は関の能力を知る渡邉晋監督が率いるモンテディオ山形と対戦する。渡邉監督の落とし込む戦術に、どう関が対応していくか、楽しみなゲームになる。

 

泰然自若たる関にとっての唯一の心配事は雨だ。今季は雨の試合が多く、雨中ではレノファらしいサッカーは十分には見せられていない。後方から見渡す関はピッチ内の微妙な空気感を感じ取り、こう話す。

 

「予報では雨ということで、スカウティングがスカウティング通りにはいかない部分はあります。雨の中での悪いイメージはありますが、マインドとして雨だから視野が狭くなる印象もあります。肩の力を抜き、水が溜まってないところもあるので、プレーエリアも考えて戦いたいと思います」

 

雨のゲームにつきまとうイメージを振り払い、今度こそ勝利を分かち合いたい。「雨でのマインドを払しょくできる試合にしたいと思います――」。決して簡単ではない試合だからこそ、ベテランにはプレー面でも、メンタル面でも大きな役割が期待される。能力と経験を最大限に生かして、勝てるゲーム作りへ。

守護神・関憲太郎が鈍色の中から勝利を照らし出す。

 

選手コメント

今年は全体で見たら左サイドでカイリ(新保海鈴選手)がよくボールを運んでゲームを作ってくれていますが、対策されても右サイドでゲームを作れるようにしようと選手同士でも話し合っています。そういった面では良い形が出てきているのは良い傾向だと思います。仙台戦の得点のところも右からでしたし、鹿児島戦も右からでした。結果につながっているという手応えはありますが、もっとゴールシーンは増やしていきたいです。

 

自分たちのサッカーをやれば負けないという自信はあります。監督が求めるレベルのプレス強度、スピードを出して戦えれば、相手に関係なくやれると思います。中2日ですが、自分たちのサッカーをどうやるかを考えて準備したいと思います。

 

雨の降り方試合でピッチ状況は変わってきますが、ホームのアドバンテージは生かさないといけないです。ピッチ状況を見ながら、どういうサッカーが一番大事なのか、スタッフも選手も含めて判断していきたいですし、なかなか大雨だとドリブルは難しくなりますが、正面に入ってボールを扱うとかの基礎的なところをしっかりとやっていかないといけないと思います。

選手コメント

仙台戦は前から行くシーンでは前で奪うことができたのは良かったですが、はがされたあとの守備とか、相手がボールを持ってきた時の守備のところでは修正が必要だと思います。細かいところでやられているので、もうちょっとやれたと思っています。もうちょっと落ち着いてボールをつなぐ時間も作っても良かったと思いますし、前半はあれだけ良い時間が作れていた中で2点目が取れなかったので、もっと工夫がいると思っています。

 

長めのボールに対しても周りの選手も良い距離感でサポートに入ってくれていますし、自分が一つ起点を作ることで攻撃につながると思います。シュートも打てていますし、あとは枠に飛ばす回数を増やして、決め切ることを意識してやっていきたいと思います。

 

(山形は)個の力があるチームですし、守備のところも組織でやってくるイメージはあります。難しい試合になると思いますし、雨でピッチ状況も分からないですが、自分たちがやってきたことを90分の間にどれだけ出せるか。またその環境の中でどういう戦いを自分たちが選択するかが大事になると思います。ボールが走らなくなってしまうと割り切ってやるしかないですが、つなげる状況であれば、リスクを冒すべきではないところはセーフティーにやりながらも、攻撃はボールを動かしてやっていきたいです。

 

前節フォーメーション

前節ハイライト

前回対戦ハイライト

スタッツ

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モンテディオ山形 PICK UP PLAYER

川井歩 選手

積極的な攻撃進出を見せる

岩国市出身のサイドバック

 

岩国市出身の川井歩は、サンフレッチェ広島のアカデミーからトップチームに昇格し、2019年からの3シーズンはレノファ山口FCでプレーした。レノファではコロナ禍の厳しい日程でも攻撃の積極性を見せ、渡邉晋監督が指揮した2021年はウイングバックでも適性を発揮する。22年にモンテディオ山形に移籍し、今季は右サイドバックに定着。前節のファジアーノ岡山戦では左サイドバックでもプレーした。

 

持ち前の攻撃参加は武器であり、レノファから見れば警戒したいポイントだ。前節終盤には自陣でのビルドアップに関わったあと、チャンスになるのを逃さず敵陣を中央突破。最終的には後藤優介(背番号41)のクロスに飛びつき、ゴールを脅かすシュートを放った。さらにアディショナルタイムには中央を相手に固められる中、ペナルティーエリアの手前から精度の高いクロスボールを送り、有田稜(同9)のヘディングシュートをアシストしている。

 

川井がどちらのサイドで出るかは分からないが、16.吉岡雅和、48.新保海鈴などとのマッチアップが予想される。特に新保と川井は2021年にレノファでともにプレーしており、特徴は良く知っている。高い位置を取りたい選手同士のバトルとなり、その攻防は見逃せない。より相手コートに迫れるのはどちらか。サイドをめぐる熱い戦いに注目したい。

 

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