チョキ宮と雪宮の対話
※謎時空です
※原作ユッキーと花ユッキーが出会ったらという設定
※チョキ宮視点
※出会い2の続きです
「俺の聞き間違いかな?凪くんが人間、それも俺を飼ってる?何かの冗談?ドッキリ?」
宇宙から帰ってきた雪宮くんが俺の肩を掴んで聞いてくる、その顔はとても真剣だ。そんなに真剣になるような話でもないのに。
「冗談でもドッキリでもないよ、俺は凪くんの花なんだ」
「えっと、それは、その…どういう意味の花なんだ?」
「あ、何か勘違いしてるみたいだけど花といっても変な意味じゃないよ。正真正銘植物としての花だ」
「えぇ……」
確かに俺も最初はそういう事をされるんだと思った、けれど凪くんは俺をただの花として扱ってくれたんだ。
凪くんのおかげで俺は普通に戻れた、このチョーカーも俺が凪くんの花だって証なんだ、だから俺は。
「あーその…疑ってごめん、君が凪くんの花だって事は理解したよ。そのチョーカーが大切なものだっていうのも。だからそんな泣きそうな顔をしないで」
落ち着かせるように雪宮くんが俺の肩を叩く、気付いたら俺はまた床に座り込んでいた。ああ駄目だ、早く立たないと。
心の中で自分を叱咤し立ち上がろうとすると雪宮くんに制されてしまった、よく分からないけど座ったままでいいのかな?
「立ったままだと疲れるしそのままで良いよ、何か辛そうだし話題を変えようか。そっちの俺はサッカーやってる?」
隣に座った雪宮くんに聞かれる、俺にとってのサッカーは凪くんとのコミュニケーションツールでもあるから今でもそれなりに好きだ。
「凪くんの練習相手くらいかな、以前は部活に入るくらいにはやってたけど今は…」
「そっか、でも凪くんの練習相手になれるなら十分だと思うな。練習相手って事は君もブルーロックに入ってたりする?」
「ブルーロックにはいないよ、凪くんがいない間は玲王くんの家でお世話になってるんだ」
「あー……一旦タイムお願い」
俺の答えを聞くと雪宮くんは頭を抱えて唸り始めた、さっきは宇宙に行ってたし忙しそうだなあ。
◆
「ごめん落ち着いた。凪くんといい玲王くんといいそっちの俺は大変なことになってるようだ」
「俺にとってはもう当たり前になってたけど…改めて考えるとあの御影コーポレーションでお世話になってるって凄いんだね」
感覚が麻痺してるだけで俺は結構とんでもない境遇なのかもしれない、それもこれも凪くんが俺を飼ってくれたおかげだよね、ここから出られたらお礼をしないとだ。玲王くんの家で飲んだホットミルクが美味しかったから作り方を聞いて凪くんに作ってあげよう。
凪くんの事を思いながら首に着けたチョーカーを撫でる、これがある限り俺はたくさん頑張れる気がする。凪くん待っててね。