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ネットで争奪戦
わずか15分で完売の希少な空港はちみつ

“アレを目当てに空港へ行きたい”。そう思わせる逸品が萩・石見空港にあります。その名も「空港はちみつ」。オンラインショップでは即完売してしまい、なかなかお目にかかれない人気のお土産です。そんな幻のようなはちみつですが、実は空港に直接行けば出会えるチャンスが広がります。

「空港はちみつ」は、その名の通り空港の敷地内の養蜂場で採れたはちみつです。「美味しいはちみつを特産品にして、萩・石見空港を多くの人に知ってもらいたい」。空港スタッフのこんな熱い思いをきっかけに、2016年から地元の有志らとチームを組んで、愛情いっぱいにミツバチを育てています。空港はちみつ最大の魅力は、高い糖度とスッキリとした喉ごし。養蜂チーム自慢の品です。

アジアで初の空港敷地内養蜂場「萩・石見空港ビーガーデン」。空港の職員と地元の有志で結成された養蜂チーム。

日本一に輝いた
抜群の甘さと爽快な喉ごし

養蜂をはじめた翌年の2017年、美味しいはちみつを決めるコンテスト「ハニー・オブ・ザ・イヤー」に、チャレンジする気持ちでエントリー。すると、なんと最優秀賞と来場者特別賞をダブル受賞する快挙を達成! 様々なメディアに取り上げられたことも相まって、空港はちみつは飛ぶように売れています。

早朝からの作業。女王蜂が卵を産んでいるか、ダニの発生がないかなど、一つひとつ丁寧に確認していく。
作業中、あちこちから「かわいいなぁ」と声が聞こえる。ミツバチへの愛情が溢れている皆さん。

こんなにも甘くて美味しいはちみつが採れるのはなぜ? それは空港周辺がたくさんの花を咲かせる広葉樹林に恵まれているからです。さらに、空港はちみつの代名詞とも言える最高の喉ごしは、水質の良い高津川の賜物。ひとたび味わえば、他のはちみつは食べられないとも言わしめる、喉をスーッと流れる爽快さ。一度体感するだけで、やみつきになること間違いありません。
 
自然の花々から集めた百花蜜だから、採れた季節によって味や香り、色の変化も楽しめます。春の味も夏の味も両方味わいたいと、リピーターが続出するほど。

蜜蓋を落として遠心分離器にかける採蜜作業。

採れた分だけの限定品
空港の売店やネットで販売

7月上旬、空港の売店やオンラインショップでは、待ちに待った空港はちみつの販売がスタートします。空港職員の杉内映子さんによると、「オンライン販売は月に1回だけなんです。7月の販売初日には、300〜400個用意していても15分ほどで売り切れてしまうんですよ」。さすが人気商品。手に入れるのは至難のわざのようです……。
 
でも諦めるのはまだ早い!「萩・石見空港を利用する方に、ぜひ手にとってもらいたい。そんな思いで、空港内のお土産売り場にできるだけ多くの空港はちみつを用意しています」と杉内さん。つまり、オンラインの争奪戦に敗れても、空港へ足を運べば手に入れられるチャンスがあります! ただし、採れた分だけの数量限定。売店の在庫も10月頃には完売するそうなので、ゲットするためには早めに訪れた方が安心です。

養蜂メンバーの桑原俊子さんは「はちみつが出てくる瞬間は毎回感動ものよ」と話す。
春の味はフルーティー、夏にかけて烏山椒などのアクセントがプラス。季節の移ろいとともに黄金色から琥珀色に変化する。

空港内のレストラン「キッチンそらら」にも注目。4種のチーズピザは、空港はちみつをたっぷりかけて味わう贅沢な一皿です。はちみつがなくなったら終わりの限定メニューなので、せっかく萩・石見空港を利用するなら、ぜひとも堪能してみてください。

「キッチンそらら」のメニュー、4種のチーズピザと空港はちみつレモンスカッシュ。

味も香りも最高なはちみつが採れる萩・石見空港。実は、空港周辺も美食の宝庫です。清流・高津川で獲れる鮎や日本海の幸といった、現地でしか味わえない新鮮な魚介が盛りだくさん。少し足を伸ばして、焼きとり日本一の街・山口県長門市の温泉街を巡るのもおすすめです。空港はちみつをはじめとした絶品グルメを求めて、石見の旅を計画してみてはいかがでしょうか。

萩・石見空港から始まるおすすめ旅

INFORMATION

萩・石見空港

空港はちみつは採蜜量に限りがあるため限定販売です。販売期間は例年7月上旬〜10月頃です。空港はちみつを使用した加工品などの関連商品は、年間を通して販売されています。

Photo / Yuichiro Iwatani
Text / Megumi Tsukuba

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