チョキ宮と雪宮の出会い 2

チョキ宮と雪宮の出会い 2



※謎時空です

※原作ユッキーと花ユッキーが出会ったらという設定

※チョキ宮視点

※出会いの続きです


「……君は誰?」

 目の前の男が俺の顔と声で聞いてくるけれどそれはこっちが聞きたい、得体の知れない何かは警戒している様子だった。

「何の目的で俺を連れてきたのかな?」

 質問を重ねる相手…暫定もう一人の俺を無視してゆっくりと立ち上がる、ただ目は逸らさないようにする、ここには身を守れそうな物は無いし隠れられそうな場所も無いのだから。

「…聞こえてる?それとも無視してる?」

 ずっと黙っている俺に苛立ったのかもう一人の俺が近付いてくる、このまま何もしないわけにはいかない、自分の首に巻かれているチョーカーを指で撫でれば少しだけ落ち着いた。

「お、俺も目が覚めたらここにいたから何も判らないよ」

「やっと返事をしてくれたね、じゃあ次の質問だけど君は誰?どうして俺と同じ顔をしてるのかな?」

 やっとの思いで答えたらさらに質問が飛んでくる、いつの間にか距離も詰められていて俺には逃げ場が無くなっていた。

「同じ顔…そんなこと聞かれても俺は雪宮剣優としてこの顔で生きてたし…」

「ふむ…名前も一緒、か……ますます判らないな」

 俺の言葉を聞いて相手は考え始める、質問が終わり俺も少し向こうを観察する余裕が出来た。

 相手、もう一人の俺は青い服を着ていて明らかに寝巻きみたいな感じ、俺も凪くんの着なくなったスウェットを着ている。

 俺は寝て起きたらここにいたけど向こうも同じなのかもしれない、だとしたらこの空間から脱出する方法を一緒に探すべきではないのだろうか。

「あの、俺から提案があるんだけど二人で協力してここから出る方法を探してみない?」

「……そうだね、こうして考えていても何も始まらなさそうだし仕方ないから君の提案に乗ってあげる」

 少しだけ引っ掛かる物言い、俺ってこんな性格だったかな?だとしたら凪くんに変に誤解を与えそうだし少し自分を見直すべきなのかもしれない。

 方針も決まったし行動しないと、今が何時か判らないけど俺は凪くんを起こすって言う使命があるから。

「ところでずっと気になってたんだけど、君のその首のチョーカーは何?NAGIって聞いたこと無いメーカー名だけど」

「これは凪くんに貰ったものだよ、俺の宝物なんだ」

「…何で凪くんが君にチョーカーを?」

「何でって凪くんが俺の飼い主だからだけど?これは首輪の代わりなんだよ」

「は?」

 もう一人の…雪宮くんでいいか、雪宮くんが固まる。前に凪くんに教えて貰った宇宙猫みたいな顔で。

 俺、何か変な事言ったかな…?

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