甘呪耽溺‐後編‐

甘呪耽溺‐後編‐


「ぁ…はぁ……」


真人は頬を熱く染め、甘い快楽に緩む表情を晒している。


……しかし、それにしても奥まで挿れてすぐにイッてしまった真人の絶頂に誘われて出してしまったため、射精の満足感はあるものの少しもったいない気がしてきてしまった。

真人の震える瞼。汗ばんだ白い肌。桃色に色づく胸の先端。ズッポリと挿入したままの膣内の感触。


「……は…?…え? なんでまた、中でデカくなって…」


一度は出した直後。それでも尚、衰えることのない性欲の熱。

呆気に取られる真人の中で抽送を再開する。


「ひぎッ」


イッた直後で抵抗のきつい真人の中を擦り、痛いほど締め付けてくる狭い膣肉でゆっくりと、しかし欲望に身を任せて竿を扱き始めた。


「いだッ…ぁ …くひッ」


そこで耳に届いたか細い声にあったのは、痛みが半分、取り繕うような笑みが半分。

……はっと意識が本能から理性へと引き戻される。

優しくすると言ったはずだった。

小刻みに体を震わせる真人の表情は先程と打って変わって口元は苦痛に歪み、瞳には涙が浮かんでいた。


「ごめん、真人」


これ以上はいい。今日はここまでにしてやるべきだった。真人に謝罪して俺は動きを止める。

真人は目を見開いて視線を彷徨わせ、信じられないものでも見るような目で俺を見た。それから目を落とし、落胆するような、どこか安堵するような複雑な表情で瞳を揺らす。

……そして目を伏せ、嘲るような笑いを溢した。


「なぁ虎杖、ちょっと動かさずにそのままでいろ」


舐め上げるその目が俺を見た。


「オマエのデカすぎるんだよ。…窮屈なんだろ? 中の形変えるからさ」


まるで面白いことを思いついたとでも言うようにへらへらと笑う真人の言葉は一方的に要求を伝える形でありつつも、術式行使の許可を俺に乞う意味になる。

真人の術式使用に関して、自分自身の形を変える分には特に縛りを設けていない。だが俺は知っている。真人の術式は攻撃を受けている最中は発動困難。

たとえばガン突きされていれば真人は中の形を変える隙がないだろうし、もしかすると今の真人ならもっと厳しい。

優位性は俺が持っている。軽い言葉尻でありつつも、真人には俺の方を伺うような意識が僅かに見て取れる。


「分かった。…ホントに抜かなくて大丈夫か?」


優しく返した俺の言葉に、真人はまた少し面食らった顔をしながらも口角を上げる。この流れなら要求が通ることは予期していたんじゃないだろうか。


「いーから、動かさないで」


吐息に僅かに笑みを混ぜながら吐かれた真人の言葉を聞いて、俺はただ見守る。


「はぁ…ふぅ…、はふ、ふっ」


ゆっくりと時間を掛け、肩を震わせて真人は息を整える。


「……ついでにサービス、気持ちいい形にしといてやるよ…♡」


伏せていた瞼を持ち上げた真人は熱を持った目で嬉しそうに俺を見てそう囁いた。

真人の下腹部に僅かに呪力が溜まり、術式が行使される感覚を傍で感じた。


「……こい、よ…♡ ラウンド2だ…♡」


口の端を吊り上げ、挑発的な目を向けてくる真人、その膣内部が深みを増しているのが分かる。そのままにしているだけで引き摺り込まれそうな気がした。

準備は万端、抱いてやるとでも言いたげに俺の方へ腕を広げている真人に、ゆっくりと腰を沈ませた。


「ん――――〜〜っ!!♡♡♡」


敷き詰められた肉襞。あまりに淫猥に深いその襞は、俺のモノを包み込むように大きく拡がり、難なく剛直を呑み込んだ。まるで熱く濡れた無数の舌が全方位から舐め回すかのように膣肉が絡み付いてくる。引き摺り込まれる。その瞬間に感じた。

――コイツはもう、変形前とは雌としての別次元の女性器に成ったんだ。

あまりに淫靡な肉穴に、危うく理性を無視して一突きで真人の最奥まで押し入ってしまうところだった。

……そうだ、真人は。


「あヒィッ♡♡ はッ♡んひィ♡♡ ヤバッ♡ あたま゛灼ける…ッ♡♡ 俺これ…ッ♡ ちょっとやりすぎちゃったかもぉッ♡♡」


胸を跳ね上げ下品に喘いでよがりながら、もう全く痛がってはいない。

――ならいいか。

ただこの濡れそぼった心地良い洞穴で思う存分肉棒を振り扱き、欲望を発散したいという衝動に駆られる。

……二度目だ。もう間違っちゃいけない。なのに。

俺は真人を愛してる。大切に扱ってやると決めた。真人の体内を好き勝手に引っ掻き回して魂を蹂躙し、ただのコキ穴として使っていいわけなど――。


――舐めるような目が俺の目を見た。

俺の欲望に染まった瞳を、真人の瞳が鏡のように映していた。

細められた真人のその目が、俺の本能を肯定している気がした。


「――真人、一気に奥まで挿れるぞ」


僅かに残った理性は、真人が口角を裂いて笑って肯首したのを見届けそれきり投げ捨てた。

容赦など一切なく真人の中へ剛直を一突きで叩き込む。


「ん゛ヒィ"っイッ♡♡♡♡♡!!!」


どすん、と音を立ててペニスが真人の最奥に衝突する。

その瞬間に真人の瞳はぐるりと瞼の裏側へ潜り込んだ。

がくりがくりと体を激しく跳ね上げる真人はまたしても絶頂を迎えている。中の肉襞がうぞうぞと蠢き絡まり舐め回すように、俺のモノを根元から先端まで全身で抱きしめてくる。


「うご…っかひへぇ…♡ ぃまのお゛れなららぃじょうぶ…ぅうッ!♡」


俺の腕を握り締める真人が快楽に揺さぶられる声でそう言うより早く俺は真人に腰を打ち付けていた。

ぐちゅりっ、ぐちゅり。じゅぷっじゅぷっ。

泡立つ真人の愛液を俺の竿が掻き混ぜ下品な音を立てる。


「あ゛…はッ♡ やばい゛ッ♡ き゛もぢい゛ッ♡」


体を跳ねさせる真人の背に腕を回し、抱きしめるように抱え上げてやった。


「うゥん゛……♡ はぁ……ッ♡ いたどり、いたどりぃ…♡!」


そうすれば真人は迷いなく俺に強く抱き着いてくる。真人の柔らかな乳房が俺の胸板に押し付けられて潰れる。より深く、真人に性器が突き挿さる。


「ア"ァ"アッ あ゛♡」


深い挿入感に真人が喘ぎ、膣内をひくつかせる。そのまま真人は強引に自ら腰を激しく動かした。真人のグラインドで俺の男根は真人の膣壁のそこかしこへめちゃくちゃにぶつかる。


「ンお゛お゛ッ♡ ほォ"お゛♡」


涎を垂らして絶頂する真人の腰を掴み、揺すり動かすようにして中を強く突く。


「いィ"イ゛イ゛ッ♡ ひギヒィイ"イ゛♡」


搾るような締め付けが強くなる。構わずその肉壁を削るほどに擦り上げる。


「い゛たどりぃ、もっど…オ"! お゛ぁ゛ッ♡ ハッ…めぢゃくぢゃにされ゛ンのッぎもぢぃい゛ッ♡」


真人は俺の背に爪を立てて引っ掻きながら必死に俺に縋りつき、俺の肩に頭を擦り付けてくる。

濁った声を上げる真人はどこかこれまで対峙してきた姿を思い出させるというのに、肌に伝わるのは柔らかな牝の体を抱いている感触。

むっちりと肉厚で女としては体格も大きな今の真人の姿は、決して細くか弱い印象を与える女というわけではない。

けれど以前の真人と比べたならば、俺の力と押し合いをしてしまったならば、今の真人はとても弱い。――ああ、真人は俺専用の牝に堕ちてしまったんだ。そう感じた。

激しく突けば簡単に翻弄されてしまう真人の体をベッドに縫い付け、腰を支えて衝撃が逃げないようにして強く突き込む。


「お゛ッご、お゛オ"ッ♡♡」


まるで底なしの真人の女性器内を深く追いかけるように捩じ込めば、最奥にぶつかる。そこをグリグリと押してやる。


「ん゛ン"ンん゛ッ♡♡ ン゛ァふッう゛ゥゥ…ッ♡!」


真人は上擦った声を上げて腰を跳ね上げ、自ら俺のモノに奥を押し付け押し潰していた。

真人が絶頂するのはもう何度目だろうか。中はぐっしょりと濡れ、垂れた蜜が俺の股ぐらを汚している。


「真人…奥、好きか?」


ゆっくりと腰を揺らして緩やかに奥を押してやりながら問いかける。分かり切っていることだ。真人は何度も奥でイッている。


「…ア"、う゛…ふゥ、へへッ♡ す…きぃ゛♡」


与えられる快楽に浸されながら、今度は素直に答えてくれた真人を褒めるように触れるだけのキスを落とす。それからツギハギのある腿を掴み、しっかりと股を開かせる。真人はふぅふぅと肩で息をしながら、されるがままだ。その瞳は熱っぽい期待で俺を見ている。

俺の肉棒がズップリと突き挿さったままの真人の膣口、性器を半ばまで引き抜きながら、膣の左右を指で引いてよく開かせる。

そして、真上から叩き込むように強く突き挿れた。


「ン"ん゛ゥ゛ゥッ♡♡♡♡♡!!!!!」


間違いなく真人の一番奥を貫いた。


「ア゛ァ…あ゛、ハぁ…」


体の中心を穿たれ、上へ剥いた瞳を震わせる真人の中は気持ち良さそうに俺に絡みついてくる。

再び腰を浮かせ、落とす。

真人の肉襞を押し開き奥を叩く抽送を、繰り返す、繰り返す。もっと速く。密着してくる膣肉が擦り切れそうなのも構わずに。


「あ゛ッ あ゛、あ゛ッ い、たどりっ…! ハッ♡ はッ♡」


ぱちゃぱちゃと湿った肉のぶつかる音がリズミカルに鳴り響いていた。

今度こそ射精へ向けて叩きつけるピストン。

快楽に切ない声を上げて抱き着いてくる真人を抱きしめ返しながら腰を振る。


「はぁっ…♡ はァ"ッ…♡! アァあ゛ッ♡♡!」


最奥を繰り返し殴打されながら、真人の中は性処理用玩具のように従順に竿を締めつけ、心地良い牝穴としての役割を果たす。

俺は解き放たれた本能のままただ真人を犯しながら、湧き上がる攻撃的な衝動に任せて真人の胸元、首筋を獲物を喰らう獣のように喰む。


「〜〜ッ!♡んん゛ンッんん゛、んぅう゛ッ♡♡♡!」


甲高い声を上げる真人の青白い肌、そのそこかしこに赤い鬱血痕が刻まれていく。眦には涙が浮かんでいたが、真人はもう一切俺を拒絶してはいない。中で俺のモノがまるで大きな舌に愛しげに舐め回されたかのような感触がした。

そろそろ限界だ。

短いストロークで奥を抉る。真人の体を貪り喰って味わうように。まるでその腹を突き破らんばかりに。


「ぉ゛お゛お゛ッ!♡ ぁ゛、お゛ほォ゛ッ♡! あ゛ァ"ッ♡♡!」


濁った声を上げていた真人が俺の下で身じろぎするので何をしたいのかと思えば、その脚が交差して俺の背を捕らえていた。より深く深く繋がり、腰の角度が変わったことで当たる箇所も変わる。真人の奥で弾力のある肉の膨らみがまるでキスをするように俺の亀頭の刺突を受け止めていた。


「あ゛ぁア"〜ッ♡♡!! ハヘッ♡ い゛たどり、いたどりいたどりぃ゛っ♡! んギヒッ♡ いたどりィ"ッ♡♡♡!!!」


壊れそうに喘ぎながら繰り返し俺を呼ぶ真人が愛しい。愛おしい。


「真、人…ッ!」


“そこ”へ至る予感、咄嗟に真人に口付ける。まさに貪るように真人の口内を犯し、溢れる互いの涎で肌を汚す。

俺の唾液を呑んで濃厚なキスに応えながら、早く中で出せと絡めた脚で俺の腰を押してくる真人、そして己の本能に従い最奥に亀頭を捻り込む。

……やっと気づいた。今当たっているのは、俺の亀頭にぶつかり、早く精を飲みたいとばかりに鈴口に吸い付いてきているのは、真人の子宮口だ。

それに気づくと同時、頭の中に白い火花が散った。

真人の最奥の口へ、溢れ出す欲望の奔流を吐き出す。全てを。叩き込む、叩き込む――。


「あ゛あ゛ぁぁァ"ァ"ああ♡♡♡!!ン"んンン゛ン"んん゛ンん゛ッ♡♡♡♡!!!!」


甲高い絶叫。

本当なら暴れるように腰を跳ねさせるところだったのだろう。しかし自らしっかりと俺の腰にしがみつき、動きを封じられた真人は代わりにその中を激しく波打たせる。

荒れ狂いもう元の形が分からないとでも言いたげに、不規則に膨れる肉が圧迫してくる。

俺の吐き出した体液を含ませながら波打つ肉襞が肉棒を揉みしだき締めつけてくる。

……最後には、沢山の腕に抱きしめられでもしたような気がした。


「ん゛ぇ、…ん、ぅウ"……♡♡♡」


……出し切った。俺の白濁の精はもう真人の胎の中。それと真人の膣内の肉襞に絡まる分だ。

未だガクリガクリと体を強く震わせ、中を締めつけてくる真人との口づけを深くし、口内を舐る。


「んん゛ッ…♡ ん゛、ん……っ♡」


脱力して震える舌を舐めてやると、一度ぴくりと跳ねてから愛おしそうに俺の舌に巻き付いてきた。

じゅぷじゅぷと唾液を混ぜ合い、触れ合わせては舌を離す。


「……んぅんっ、んぇうっれ…っ♡ ぷぁっ……♡」


真人はべっとりと流れ落ちる唾液もそのままに、舌を出してはぁはぁと熱い息を吐いていた。

真人の体力はもう限界だろう。俺自身も射精後の倦怠感に襲われ力が抜ける。

そろそろ真人の体内から肉の楔を抜いてやる、そのつもりだった。


「――っいたどりぃ…これで終わりじゃ、ないだろ?」


……真人の中が、俺を離してくれない。


「…!」


……中で抱きしめてくるのは、やはり腕だ。今なら感触ではっきりと分かった。無数の小さな手が俺の芯を掴み、ざわざわと根元から先へ向けて扱き上げてくる。


「おい、真、人っ…!」


限界を迎えた男根へのさらなる刺激。それはいっそ暴力的だ。

俺の顔を見てニタリと笑い、そのまま真人は自ら腰を動かし始める。


「ハァ…ッハァ…んァあッ♡! あァアっんッ♡♡!!」


俺の下で腰を上下させる真人は内壁に俺のモノをぶつける度に体をガクガクと震わせ高い声を上げる。イッたばかりで敏感にも関わらず無理に動いているのが見え見えだ。

きつく締めつけてくる膣内に擦られる刺激は射精直後の俺にとっても痛いほどのものだった。


「くっ…」


それでも芯に血が溜まり、再び勃ち上がってくる。


「…ぁは、勃ってんじゃ…んぉ゛ッ!?♡♡」


額に汗を流しながら笑う真人の奥をぐっと硬くなった陰茎で押し込んでやれば容易に仰け反って体をがくつかせる。


「…お互い元気いっぱい、ってやつだな」


「…ヘヘッ」


ふと思い出して、いつかの真人の言葉を真似てやれば、皮肉っぽく眉を歪めた笑みで返された。


真人の腰を抱えて体を起こしてやる。座位で対面して真人を跨がらせる形、たぶん真人がやりたいのはこういうことだろう。

だがただでは上位にさせてやらない。無理矢理勃起させられたことへの苛立ち、二重の意味のそれをぶつけるように、抱いた真人の腰を腕でぐいと引き寄せて最奥を抉ってやる。


「ぎッひぎィッ!♡♡」


腰だけは俺と密着させられた状態でガッチリと固定される真人は豊かな胸を仰け反らせて絶頂した。


「…んァ、はッ ンヒィ♡」


……だがそのまま、真人は見せつけるように腰を反らせてぐりりと回す。その下腹部がぎゅぽぎゅぽと蠢いていた。

腹の上から変形が分かるほど、俺の性器を絞る形に締めつけてくる。まるで空気が抜けるように腹がへこみ、俺の男性器の形が真人の腹に浮かび上がる。

それはややグロテスクな光景だったが、――エロい。


「ふー……! ふー……ッ!♡」


瞬間下した判断、その興奮のまま真人の腰を鷲掴みにして上下に激しく揺する。


「あ゛!♡ ん゛、お゛ッ♡! あ゛ァ!♡ ァ゛あ゛!♡」


俺の性器が真人の中を這い摺り動くのが薄い皮と肉を隔ててよく見える。

だがこれの意味は視覚的な興奮だけじゃないだろう。浮き上がって膨れる腹を掌で撫で、押さえつけながらピストンする。


「あ゛ッあ゛!?♡♡ あ゛ァあ゛ッ♡♡♡!!」


それじゃ足りない。浮き上がるそこを掴み、真人の体ごとペニスを握る。少し力を入れればぐにりとよく伸びたのでしっかりと握り込めた。きつく締めつける肉を付随させ、手で握れるそこはまるでオナホだ。


「あ゛ッあ゛!! あ゛ァ゛あ゛っ あ゛ぁ゛〜ッ!!」


俺の手首を掴みぶんぶんと首を振って身悶える真人に突き上げるように腰をぶつけ、自慰をするようにそのまま握った手で扱く。


「ん゛ん゛ぉ゛ッ!!♡♡♡ お゛ぉ゛オ゛お゛ッ!!♡♡♡ お゛ごッお゛ッお゛!!♡♡♡♡」


膣をオナホのように握られ扱かれる真人は一体どれだけの快楽をその身に受け絶頂したのだろう。真人の震える手からは力が抜け、ぶしゃぶしゃと潮を吹いて白目を剥き、舌を垂らしてピクピクと震える。


「あ、ヒ ♡ ん゛ いヒヒ…ッ♡」


そこからものの数秒で真人は意識を戻し、中で長い舌のようなものを俺の陰茎に巻き付けてくる。

俺が手を離した真人の腹からも肉棒に巻き付く細い触手のようなものが横切っていくのが見える。


「出せ…よいたどり…♡」


確かに俺は射精を堪えていた。まだ真人を犯したかったからだ。

真人は身を乗り出して俺の方へ体を傾け、腰を上下させる。徐々に速く。ぱちゅんぱちゅんと水っぽい肉音が立つ。

目の前でよく揺れる真人の大きな胸が顔にぶつかってきそうだった。


「……、〜〜っ」


触手の締めつけと膣肉に抱きしめられて真人のペースで扱かれる感触に、精子が上がってくる感覚がしてくる。


「んンンンン゛ッ♡♡♡!! ンヘェッ♡ んヒィイイ"イッ♡♡!!」


涎を垂らしながら語尾が甲高く上がる異様な喘ぎ声を上げる真人は自ら奥を突く度に軽くイッているんじゃないだろうか。

いつの間にか触手は膣内部に溶け込み、中で締めつける輪状の器官に変わっていた。

入口近く、中程、奥近く、膣内にいくつか配置された引き絞られた輪のように強く締めつけてくる内部構造。俺を射精させるために真人が考えたらしいそれにより、真人が腰を上下させる度締めつけに竿が強く擦られ、カリが弾かれる。


「あ゛ッ!♡♡ あンッふッ♡♡♡」


自身も強い刺激を受けるだろうそれでも真人は決して腰を止めようとはしない。

大きなストロークで生殖器官を擦り合う。真人の腰を抱き、長い髪を避けながら肩を抱く。短いストロークでカリを締めつけに引っ掛けて弾く。痺れるような快感。それを繰り返して追いかける。


「くうぅ゛ん゛ッ!♡ ん゛んっ♡♡ んッ♡」


俺が快感を追えばそれは必然、真人にとっての快楽にもなる。

カリの刺激で達したらしい真人の蠢く膣内それぞれの箇所がバラバラの動きで締めつけてくる。


「ん゛ンン……ッ♡♡ くゥんッ!?♡」


真人が深く腰を落とし抱き着いてくるので、眼前にくる胸を舐って責めてやった。


「……!」


震えながらねっとりと腰をグラインドさせる真人の中で、感じる別の刺激に体が跳ねる。そんな俺を見て真人はにたぁ、と口角を引いて笑った。

真人は腰を落としたまま、締めつける輪を上下に動かしてぬるぬると竿を擦ってきている。

……アダルトビデオなんかで見たことのある、指で輪を作って扱くやり方。それをされたらこんな風なんだろうな、と思う。それが何本も、何本も。それぞれ別個に動く。

愛おしく竿の膨らみに沿って締めつけ擦る。カリの引っかかりにトントンとぶつけてきたり、くぐらせたりして。


「――――っ」


――ああこれは、真人にしかできない責めだ。

その刺激に耐えきれるはずもなく、吐精した。

どくどくと吐き出される精に待ってましたと言わんばかりに真人の中は蠕動し、根元から先へ先へ絞り上げるように動く。奥がごきゅりごきゅりと精を吸い上げていた気がする。


「はぁ……はぁ……」


互いに脱力する。

精を吸い尽くされ、今度こそもう余力はない。それは真人も同じことだろう。……だが。

交差した視線、真人の目に浮かぶのは挑発的な薄笑いだった。まだできるならやってみろとでも言いたげな目線に、躊躇する意味も理由ももう必要ない。

真人の中から剛直を引き抜く。


「――お゛おお゛ッ!? お゛♡」


気をやりそうに瞳をぶれさせ仰け反る真人、その背を支え、体を捻って体勢を変えさせる。


「あ、はぁ、ふぅ…っ」


真人はされるがままだ。向き合う形だった真人の体を反転させ、後ろから腕を回し、その胸を下から掴み上げるようにしてそっと揉む。


「ん、ん…っ …いたどり…」


女らしい声を上げ、控えめに俺を呼ぶ真人の乳房を柔く揉みながら俺の腿の上に乗る肉付きの良い尻の感触を味わっていれば、萎えていたモノもすぐに硬度を取り戻した。


「…! ッんひひ♡」


当たる感触でそれに気づいたらしい真人は笑って、濡れた股を下品に擦り付けてくる。


「はー…♡ ハー…♡」


ぬちぬち、にちにちと擦り合わされる粘膜。

そのまま腰を落とす真人に挿入していく。


「あッ ん゛ンン…ッ!♡♡」


挿入感に喘ぐ真人の腰を腹側から抱えながら、あえて奥までは挿入せず、ちょうど反らした腰の曲がり角の襞に当てる。


「あ゛、ぁあ゛!?♡」


そこにある性感帯、敏感になっているであろうそれを真っ向からドスドスと突いて押し潰してやる。


「んッ! んンッフ♡♡! ん゛ンんっ♡♡!!」


四肢を引きつけて身を縮める真人の股からばしゃばしゃと溢れ出した潮が腿を伝っていく。


「きもちいぃ…!♡ ひッ♡ きもちいぃい…っ♡♡」


肉襞によく押し付けて擦り上げてやれば、絶頂する真人は甘ったるい快楽にかくかくと震える。その最中であろうと容赦なく真人の奥へ剛直を突き込んだ。


「あ゛ッ♡♡♡!!! カハ、あ゛っ」


息を詰まらせながら中の襞でぎゅうと性器を抱きしめてくる真人の脚を引きさらに奥へ。


「ふッう゛ゥ…ッ! ん゛っ ぁ…んッ!」


突き上げられて声を上げる真人の胸を掴み上げて揉みしだいた。

柔らかな乳房に俺の手指が沈み込む。俺の掌に引っ張られ、脂肪の塊が波打つように歪む。その胸の上で硬く立ち上がる乳首を見逃してやるわけもなく、くりと指先で摘み上げた。


「あぁあッ んッ!」


甲高い声を上げる真人の胸を無遠慮に鷲掴みしながら腰を叩きつける。

抱き心地の良い肉厚な体、手に余る豊満な胸。男としての欲望を強く掻き立てる魅惑的な女の身体がそこにはある。そして真人に対してだからこそその本能を躊躇なく叩きつけることができた。


「あぁあ゛ッ! ァあっ ああ゛!♡」


胸を掴まれたままずぼずぼと局部で行われる激しい抜き挿しから真人は逃れられず、びくんと体を一度大きく震わせてから、痙攣を始める。


「ぁ……ハァ…ッ ハぁ…ッ! ハァッ…!」


この短時間で絶頂を加えられすぎた真人は壊れそうな呼吸を繰り返す。

大きく拡縮する胸郭、その上に乗る胸を掴んだ手を外し下ろしていけば真人は自分の上半身を支えることもできず項垂れる。

……その上へ覆い被さる。


「あ゛ あ゛ッ」


後ろから抱いた真人の体はいつの間にか汗でびっしょりと濡れて冷たかった。

その体を温めるように抱きしめながら中で動かし肉壺を掻き回してやれば真人は涎を垂らしてよがる。


「あ゛ぁ…ハァッ あ゛ぁ゛ぁっ、お゛オッ あ゛ぁ゛〜ッ♡」


胸をベッドシーツに擦り付けるように身悶え、体を震わせる真人はたぶんまた絶頂している。

だからといって止めてやる気はない。腰を動かしひくつく膣内を叩いてやれば、快楽がばちんばちんと中で弾けているかのように真人は繰り返し頭を震わせる。


「お゛ぉ゛オ"お♡ お゛ぉ゛〜ッ♡♡」


口の端から垂れ流される真人の唾液がシーツに染み込んでいく。

……しかしこの体勢ではやはりピストンはしづらい。身を起こして真人の腰を掴み、奥に突き挿れた。


「――ッ!? オ゛く゛ッ! ん゛ッン゛んッんン"ン!!♡♡」


最奥を一突きで貫かれ、背筋を痺れるように震わせながら蠢く襞を絡めてくる真人に容赦のないピストンをくれてやる。


「あ゛、ぁ゛あ゛ッ!?♡ お゛ぉ゛オ"オお゛っお゛!♡♡」


ぐちょりぐちょりとたっぷりの愛液を含んだ肉壺で男根を扱き、真人の子宮口を何度も突き刺す。


「ぎッうゥ!♡♡ お゛、お゛ッ♡♡ ん゛えエ"っ、れッ ぇ゛お゛ッ♡♡」


繰り返し絶頂し、体を大きく痙攣させる真人は泡を吹いてえづいていた。

それでも真人はこちらに腰をぐりぐりと押し付けてくるのだから乗り気のまま。……そんな余裕があるのが少しだけ気に食わなくもあった。

掴んでいたむっちりとした尻肉に覚える衝動のまま、軽く丸めた平手を真人の尻の横に構え、――打ち据える。


「んイ゛ィ"♡♡!! ッいイ"い゛♡♡!!」


叩く度派手に鳴る音と共に、真人の中がきゅうんと締まる。その快楽と加虐心に何度も何度も、赤く腫れるまで引っ叩きながら奥を突いた。


「アぁあっ ハァッ、ハァッ… くぅッ!ん、〜〜ッ!!♡♡」


スパンキングを受けながらシーツを握り締めて頭を埋め、真人は深く絶頂する。

その締めつけに搾り取られてしまわない内に、真人の手首を掴んで強引にベッドシーツから引き剥がす。


「あ、あ゛ッ!?♡」


両手首を引いて真人の上半身を浮かせ、自重でどすりと深く突き挿す。そのまま強くピストンする。


「お゛ぉ゛おっ♡♡ お゛お゛っ♡ オ゛オ"♡」


ガクガクとした痙攣を再開した真人はもはや絶えず絶頂し続け、そこから降りて来られていない。


「あ゛、ァ♡! ひゅっ …い゛、たどり…ィッ!!♡♡」


よがる真人に激しく腰を叩きつける。繰り返し刺激され大きく拡縮する膣内を容赦なく擦り上げ、奥を強く突き上げる。


「ん゛ンん゛ッ!!♡ あ゛ぁ゛あ!♡ あ゛ァ"♡! んん゛おッ♡♡♡!!」


真人は激しく体を揺すり、暴れるように身悶えるが、手首を掴まれている以上逃れられないし、逃がすつもりもない。

真人の手首を強く引き、限界を超えて捻り込むように性器を挿入する。一直線にぶつかり潰される真人の子宮。いつの間にかまるでそのひどく狭い口を抉じ開けろと言わんばかりに殴りつけ続けていた。


「あ゛あ゛ァ゛ァア!!!♡♡ お゛お゛ぉっァ゛ッ じぬ゛うッうゥっ!!! イ゛キしぬ゛ッ!!♡♡♡」


「――死んでもまた愛してやるよ」


「――あ゛」


ばつん、と音がした気がして突然最奥の抵抗が消えた。ずるり、と男性器が侵入したのは真人の更に奥、本来入ってはいけない器官だ。


「んギィ゛イ゛イイ"イ"イイッ!!!♡♡♡♡」


真人は絶叫を上げ激しく体を跳ね上げていた。

さっきまでとは全く違う感触でぶにぶにと先端にぶつかり包み込んでくるそこは、もはや性交用のものではない器官の内部。

きつく締めつける肉袋の口が竿に喰い込む。それで止まるはずもなかった子種を濁流として真人の胎へ直に吐き出した。搾り取られる――。


「あ゛ オ゛ッ 〜〜ッ♡♡!! お゛オォお゛ッ♡♡!! お゛ごッ お゛オォ゛ォ〜ッ♡♡! …ぁえ゛ッ え゛ッ♡♡」


真人は胸を大きく仰け反らせ、獣のような絶叫を上げる。

剛直をぐぼりと嵌め込まれた子宮を激しく収縮させて精液を揉みながら、股からはばしゃばしゃと大量の潮を吹いてベッドをびしょびしょに濡らす。

意識的にか無意識か、真人は自ら性器を深く押し込むように俺に体重を預けてくる。

……射精して尚、頭が蕩けそうな快楽だった。

びゅると吐き出す度に敏感にそれを感じ取る真人は震えてきゅんと中を締めつけ、その刺激でまた吐き出す。無理矢理開かされたきつい子宮口の締めつけにぶつ切りにさせた吐精の数だけそれを繰り返した。


「はぁ…はぁ…」


どれだけそうしていたのか、全てを出し切り、がくりがくりと大きく痙攣する真人の絶頂の余韻も少しずつ収まる。肩で息をする真人は頭を支える力をなくし、腕を引かれて突っ張った姿勢のままかくりと項垂れた。


「……ハー…っ はおッ …ヘーッ、ふッ はへ…ッ♡」


真人が口から垂らした長く濡れた舌からべっとりと唾液が垂れ落ちていくのが背中越しに見えた。


自身の萎えたものを真人の胎内から引き抜こうとする。が、狭い口にカリが返しのように引っかかり、真人の内臓を引っ張る結果になった。


「あ゛ぉ゛ ああ゛ァッ!?♡♡」


「…真人、」


「んイ゛ィッ!?♡♡ む゛り、む゛りィ゛!♡」


俺は動きを止め、形を変えて離せという意図で声をかけるが、真人は涎を垂らして首を振るばかりだ。


「…はッ…!はッ…♡ …んヘヘ…ッ♡ …むりやり引き抜けよ♡♡」


肩を震わせて息を吐き、挙句、振り返って煽るように言った真人の結論がこれだ。

もうほとんど興奮は落ち着いていた俺は、呆れて半ば投げやりに、望み通り強引に引き抜いてやる。


「ん゛…お゛、お゛ぉ゛おッ! ッん゛ひイイ゛ィィ!!♡♡」


ぶつん、と裂けるような音を立て、真人の中から抜け出る。

ごぽりと俺の出したものが真人の中からこぼれ、粘性の高い白濁液が俺と真人の性器の間で糸を引く。

支えを失った真人はベッドシーツに正面から倒れ込み、打ち上げられた魚のようにびくりびくりと体を跳ねさせる。

……崩れてしまうのではないかと思えるほど、疲弊した真人はその全身から芳醇なまでに濃密な呪力を漏らしていた。


「あァあ…♡ ヘー…ッ♡ …ヘー…♡ …ヘー…ッ♡」


ベッドはもう、バケツの水でもひっくり返したみたいにびしょ濡れだった。絞れそうなほど二人の体液が染み込んでいる。

なんとか上半身を起こし、俺の方を振り返った真人の顔も汗と涙と鼻水でぐちょぐちょだった。


「…ハァ…ハァ… …へへ、ンフ♡」


仰向けに体勢を変えながら俺の方を見た真人は、消耗し切った顔で目を細めながら、顔を歪めて楽しそうに笑った。

不意に俺の方に両手が伸ばされ、体重をかけて引き寄せられる。その勢いで俺の汗が滴り、近距離で向き合う形になった真人の顔に降り注いだが、真人は瞬きもせずそれを受け止め舌舐めずりした。


「…オマエ、俺に優しくするって言ったのに…、……うそつき♡」


間近で囁いて笑い、見せつけるようにされた真人の身体。

首筋から胸元にかけては、新雪のように白い肌を赤く痛めつける痕の数々。

強く掴みすぎていたのだろう、真人の手首のツギハギはほつれ、少しズレてしまっている。

当然、真人の膣も奥の奥まで犯し尽くした。


そんな真人に、俺は。


噛みつくようにキスをした。


もうただそれだけでよかった。



―fin―

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